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三井住友VISA太平洋マスターズ 2003

17番の3パットにもめげず、2001年大会連覇の伊沢利光が2位タイ

「“賞金王”はぜひものですから」
17番の3パットにもめげず、2001年大会連覇の伊沢利光が2位タイ

入った、と確信していた。17番パー3。1.5メートルのバーディチャンスは、外れるわけがない、と思っ ていた。だからストロークするや、すぐにカップに向かって歩き出したのだ。

が、次の瞬間、伊沢の足が硬直した。ボールは、カップ左をかすめて、あっけなく通りすぎていった。 しかも、悪夢はこれだけでは終わらない。返しは再びカップを大きくオーバー。なんと短いバーディチ ャンスが結局3パットで、ボギーに終わったのだ。

信じられない光景に、一瞬、唖然呆然の伊沢。

しかしすぐに気を取り直した。朝から再三、チャンスを外しまくったパッティングに対し、ショットの 好調さが、そのショックを和らげてくれている。

2週前、「より高く、強い弾道を求めて」アイアンのロフト角を立てたのに続き、今週はボールのチェ ンジに伴い、1番、3番ウッドのロフト角を1度、5ウッドを1.5度立てて臨んでいる。

確実にフェアウェーをとらえ、ピタピタとピンに絡めて「ショットはほぼ満足のいく内容ですから。今 日のボギー1個は、まあしょうがないかな、と・・・」と、17番の3パットも引きずっていないようだ。

来年のメジャー出場をにらみ、今週、ディフェンディングチャンピオンのワールドカップを辞退。連覇 達成の夢を泣く泣く諦め、今大会に臨んでいる。

「来年のために、ワールドランキングもあげておきたいし、“賞金王”は、ぜひものですからね」。

現在、トップを走るトッド・ハミルトンとの差額は約333万円。残り試合は今大会を入れて4つ。

この大会では2001年に連覇を達成し、初の賞金王につなげている。「今年も、まだまだどうなるか分か りませんから」。2度目のキングの座へ、伊沢のカウントダウンが始まった。

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