「かっこよすぎるストーリー！」
2001年以来、2度目の賞金王がかかった伊沢利光は2位

ライバルが18位と低迷しているとはいえ、伊沢には片山との賞金王争いともうひとつ、部門別の平均ス トローク争いもある。現在、同部門で1位につける片山と、2位の伊沢のストローク差は13だ。最終日に 、片山と13打差つければ、伊沢が逆転1位に輝く可能性もある。

また、今季女子ツアー史上最高額を稼いでいる女王・不動裕理プロの約1億4900万円のこともある。今 週、伊沢が優勝しなければ、はじめて“賞金王”が“女王”に獲得賞金で負けることになる。ジャパン ゴルフツアーの威信がかかっているのだ。

優勝争いのほかに、伊沢にはさまざまな記録がその背にのしかかるが、「とにかく、明日は1打1打に集 中して優勝できるよう、プレーに専念していきたい」。

最終戦で今季3勝目をあげて自身2度目のキングの座なら、「かっこよすぎるストーリー」。みごと実現 させるためにも、いよいよ迎える今季最後の1日は、無心に頂点だけをねらっていく。

伊沢のはなし「明日は、最終組の3人の争いになりそうですね。8アンダーの選手にも、チャン スがあるかもしれないけれど、それでも・・・まあ、優勝は最終組の誰かになるでしょう。首位の平塚君 とは3打差。バーディボギーですぐに1打差になるし、それほど気になる差ではない。
ただ、平塚君はこれが初優勝。3人のうち、誰よりもプレッシャーが多いのは間違いないけれど、何度 か優勝していていると、かえって怖さが分かって、安全にいきすぎる場合もある。初優勝がかかってい る選手は勝ちたい気持ちが強い分、このまま逃げ切っちゃうパターンってのも、けっこう多いですから ね。

平塚君は、今日は1日2イーグルをマークしたり、とても良いプレーをしているけれど、僕も内容的には そんなに悪いわけじゃない。今日は前半、パッティングでおしいのがほんの紙一重で外れることが多か ったけれど、それもラインが出ていないわけじゃないし、入る入らないは運もあるから。

もし最終戦で優勝して賞金王になれたら・・・かっこよすぎるストーリー。僕も明日は上だけを見て、1打 1打に集中し、一生懸命に平塚君を追いかけていきます」

• 伊澤 利光