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コカ・コーラ東海クラシック 2004

宮里優作 藍ちゃんに代わって今週こそ主役の座に!?

先週の女子ツアーで、妹・藍さんが腰を痛めた。診断の結果、疲労性のものと分かり、休養をとって今週は欠場している。
「良かったぁ・・・」とつい本音が漏れたのは、宮里家の次男・優作だ。
「だって、あいつが出ていると(話題を)みんな持ってかれちゃうじゃないですか」。
ここのところ続いていた藍ちゃんフィーバーもいったん小休止に、おどけたしぐさで胸を撫で下ろした優作だった。

もちろんこの妹の活躍ぶりを、ただ指をくわえて見ていたわけではない。その影で、兄はたゆまぬ努力を続けていた。

大学時代から師事する東海大教授の田中誠一氏の指導のもと、試合中も欠かさず続けてきたトレーニングは、長兄・聖志が「あいつは、成果が出るのが早すぎる!」と思わずうらやむほどだ。ヘッドスピードが、52から54m/秒にアップ。特に初速があがって、飛距離が伸びるなど、目に見えて結果が出はじめている。

従来の殻を打ち破り、新しいものにも挑戦。これまでのゴルフ人生、いちども手にしたことがなかった5番ウッドを、取り入れている。

「僕にとっては、ロングアイアンを使いこなすことが、プロとしての成長の証だと思っていたし、易しいクラブを持つことへのプライドもあった。見た目の印象だけで、『僕には使えない』と思い込んでいたのもある。でも、思い切って使ってみると、意外と威力を発揮してくれることがわかったんですよ」。

きっかけは先週のアコムインターナショナル。練習ラウンドで一緒にまわった伊沢利光のバッグに、それを見つけた。「え? 伊沢さんも使っているんですか?」と思わず手にとり、翌日には自分のバッグにも入れていた。

最近では米ツアーでもブームが起こり、世界ランク1位に躍り出た、あのビジェイ・シンもクリークを使っていると伝え聞く。優作自身、今月末に挑戦する予定の米ツアーのQスクール(1次予選)を視野に入れて取り入れた新兵器は、例年以上にラフが深いといわれるここ三好カントリー倶楽部でも大活躍だ。

ティショットを左に曲げた7番パー5。あまりの深いラフに、以前なら5アイアンで刻むしかなかった場面。迷わずクリークを抜いて、グリーン横のバンカーまで運んで2メートルに寄せてバーディを奪うなど、先週よりもグンと使用頻度を増やし、好スコアにつなげている。

前半ホールは前の組で回る兄も同じペースで走っていたが、聖志は後半のアウトで4ボギーを打って後退。
「お兄ちゃんもシード権がかかっていることだし、頑張って欲しいけど」と口では言いつつ、今週の主役は絶対に譲りたくない。

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