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ダンロップフェニックストーナメント 2004

タイガー・ウッズが2位と10打差つけて首位「何打差つけようが、トロフィーを持って帰るだけです」

この日3日目も“指定席”にやってきた。ホールアウト後、メディアセンターのインタビュールームにどっかりと腰を下ろしたウッズは、「明日もいつもと同じ。どの位置にボールをつけるか。どれだけ差が開こうが、考えることは一緒です」と、落ち着いた口調で話した。

もし最終日にさらに差を広げ、2位に16打差つければ、日本ツアー史上最多ストローク差を記録(1973年のツアー制度施行後)するが、「16打差つけようが1打差だろうが、僕はトロフィーを持って帰るだけですから」と、言ってニッコリと笑った。

3日間で通算13アンダーは、「ここフェニックスではウッズでなくとも、特別すごいスコアではない。誰か、8アンダーくらい出してついていく人間がいてもいいはずだった」(2位タイの川岸良兼)。
ウッズの迫力にみな、気圧されてしまったのか。
同じ最終組でまわったペーニャも、横尾も揃って後退して大量リードを許してしまった。

対するウッズも、ピンチがなかったわけではない。
5番のパー4。フェアウェーからグリーン奥に打ち込んだが、ギャラリーの足でがっちりと踏み固められたベアグランドから、素晴らしいロブショットでパーセーブした。

10番パー4では、第2打をグリーン左手前のバンカーに打ち込んだが、3メートルのパーパットを入れて切り抜けた。
この3日間で叩いたボギーはたったひとつ。2位との差は、10ストローク。
大差をつけて最終日を迎える心境について聞かれたウッズは、満面笑顔で空を仰いで「あ〜、とても素晴らしいことだね」と、白い歯を見せた。

いよいよ、日本ツアー初制覇へのカウントダウン。
10月にはエリンさんと結婚したばかり。エリンさんは今回、一緒に来日できなかったが、このまま逃げ切れば結婚後、はじめての優勝トロフィーをプレゼントできる。



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