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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2004

深堀圭一郎が、混戦からひとつ抜け出し単独首位

その瞬間、「独特な感覚がした」と、深堀は表現した。1番パー4。打ち上げになったグリーンは、セカンド地点からピンの根元が確認できない。
が、打った瞬間、そのままカップインすることが予感できた。
ピッチングウェッジで打った残り107ヤードの第2打は、ピン手前で小さくバウンドし、最後のひと転がりでコロン、とカップに落ちた。
天に轟くばかりのギャラリーの大歓声で、本当に入ったんだと分かった。
チップインイーグルで、「これ以上ない出だし」を切った。
派手なプレーをした直後は「浮かれがち」だが、3番で4メートルのパーパットもしっかりと決めた。

鬼門の9番は、「相当お願いしたのに、相当、右に曲がった」。ティショットを隣の4番ホールに打ち込んで、第2打も脱出に失敗したが、なんとかボギーでしのぐことができた。

14番ホールから、キャディと「あとふたつ獲ろう」と話し合った。16、17番で連続バーディ。ど根性でたたき出した65は、2日連続のベストスコアに気持ちも高まる。

混戦からあたまひとつ抜け出して、単独首位で迎える最終日は、「優勝しか狙っていない」と言い切った。

3年前の、この大会。2位と3打差の単独首位で最終日を迎え、一時は4打差をつけながら、9番ホールでダブルボギーを打って、“シリーズ男”と異名を取る宮本勝昌に勝利を譲った。
97年の今大会でも、首位タイでスタートしながら5位に終わった過去を振り返り、「今度は、けして自滅しない」。

昨年の日本オープンに続く、“日本タイトル”を手に入れて「またひとつ、“勲章”を増やす」と、心に誓った。



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