Tournament article

アサヒ緑健よみうり・麻生飯塚メモリアルオープン 2004

Y・E・ヤン 同郷のS・K・ホと健闘を誓いあった賞金王への道

今季2度目のヤンの優勝インタビュー。来日当初よりも、かなり上達したとはいえ、日本語のあまり上手くないヤンを、今回は同郷のツアープレーヤー、S・K・ホが通訳としてサポートした。

母国語で笑顔の掛け合い。
おかげで、優勝の心境を素直に話すことができた。

「ほんとうに、今日は勝つつもりではなかったんです。自分がここにいることが、いまだに信じられませんよ!!」(ヤン)。

この優勝で、ヤンは賞金ランク4位に浮上。ホは、同2位に返り咲いた。

折りしも日本は韓流ブームだ。この流れに乗って、日本ゴルフツアーでも初の韓国人プレーヤーが賞金王に輝く可能性も出てきた。

「今回も、まさか優勝なんてできない、と思っていたのに逆転して勝てた。残りの日本ツアーでも、今日みたいなプレーを続けていれば、賞金王のチャンスがあるかもしれません」(ヤン)。

「ヤン選手と2人、韓国代表としていちばん上を狙ってシーズン終盤、頑張りたいと思います」(ホ)。
互いに健闘を誓い合って、硬い握手だ。

不運にも今年は、米ツアーへの挑戦権こそ失ったがもし賞金王になれば、来シーズン以降、メジャー戦や世界ゴルフ選手権など、参戦の機会はグっと増える。
ヤンにとっては、捲土重来のチャンスでもある。

9月の日韓対抗戦ではプレーオフから、母国を劇的優勝に導いた実績もある。
「どんな状況に置かれても、とにかく諦めないこと。それが、僕のモットーです」。この精神でいちどはふさがれた道を、次々と切り拓いていく。

※米ツアーの最終予選会・Qスクールのへエントリーミスで、思いがけず挑戦権を失ったヤンの替わりに、その権利を得たのが谷原秀人(=写真下)だ。
9月のサントリーオープン翌週の賞金ランキングで、上位10位までの希望者上位3人にその資格があった。
谷原は、出場を申し出た同ランク2位のS・K・ホ、3位のY・E・ヤン、5位の藤田寛之に次いで6位につけていたため、当時は出場権に一歩及ばず、欠場などがあった場合のウェイティングでエントリーしていた。

9月の日韓対抗戦では、ヤンとプレーオフを争って谷原が敗れるなど、何かと因縁の深い2人。
ヤンが今季2勝目をあげた今大会では3位に食い込んで、「最近、ショットの調子がいいんですよ」。11月の第4週には渡米。数週間後に迫ったQスクールへの調整も着々と進んでいる。



関連記事