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日本プロゴルフ選手権 2004
昨年の日本オープンに続く、公式戦2勝を目指す深堀圭一郎が首位タイ
その対策のひとつとしてまず、ドライバーを今週、コントロール重視のタイプに戻し た。
会場のKochi黒潮カントリークラブはトータル7,270ヤードと距離もたっぷりあり、全 体的にゆったりとしたレイアウトが特徴だ。“飛ばし屋有利”の声が高いこのコース で、深堀の読みは少し、違っていた。
練習ラウンド時に気がついた。
「ここはみんなが思っているより、意外と落としどころが限られているコースだ」。
前評判を聞いて、飛距離重視のドライバーを持参していたのだが、きゅうきょ変更。 前週まで使っていたナイキの『イグナイト380』は、飛距離は10ヤードほど落ちるも のの、「必ず、狙ったところに落とすところができる」。頼りになる1本を再びバッ グに戻し、本番を迎えたのだった。
安定したティショットに加え、武器は最近、習得したばかりのランニングアプローチ だ。
これまでは、サンドウェッジで高く上げ、スピンをかけて止めるアプローチを好んで 使っていたが、そのやり方では、単純なミスも多かった。
このオフ、参戦した米ツアーでその解決策を見つけた。世界ランカーたちの、ロフト のないクラブを使ってパターの要領で打つアプローチ。これなら、確実に寄せられ る。
帰国後、さっそくこの練習に時間を費やした。また、4月のマスターズ週には毎日、 深夜2時に中継局のスタジオに入り、4つのモニターでマスターたちの技をつぶさに チェック。その甲斐あって、ようやくコースでも、自信を持って転がして寄せるアプ ローチを実践できるようになった矢先だった。
この日の第1ラウンドでは、さっそくスタートの10番で威力を発揮した。ピンまで残 り27ヤードの第3打を、6アイアンで転がして3メートルに寄せ、バーディ発進。波に 乗り、7バーディ1ボギーの6アンダーで、首位に立った。
10日後の24日に渡米する予定だ。
USPGAツアーのセントジュードクラシックとメモリアルトーナメントに連戦したあ と、全米オープンの予選会に挑む。
今年、参戦する海外ツアーは、「ただ出場した」ではなく、それなりの結果を出すこ とが課題。「その前に、ぜひ日本で良い結果を」。勝てば5年シードの今大会。昨年 の日本オープンに続く、国内メジャー2勝目を、自らへの餞別にするつもりだ。"