Tournament article
日本オープンゴルフ選手権競技 2005
深堀圭一郎・2003年大会チャンピオン「なんとかしたいし、なんとかできる」
だが、フロントで清算するなりその場に倒れこんでしまった。
風邪薬が合わず、ひどい腹痛を起こしたのだ。
その場ですぐに、チェックインしなおした。
結局、週末は名古屋にとどまって静養するしかなかった。
病床の名残は深堀には珍しい、アゴに伸びた無精ひげで伺える。
ようやく回復した今週は、月曜日に移動して1ラウンド、翌火曜日に1ラウンド、そしてこの日水曜日にアウトハーフの2.5ラウンドの練習をこなした。
7,144ヤードに対して、パー71。
7,168ヤードのパー72で行われている通常営業時のコースレートは74.8だが、今大会の競技委員会が12日(水)に発表した競技用のコースレートは75.8と、さらに上がった。
大会直前に競技用のコース査定が行われるようになった3年前の2002年大会から、この4年間で一番高いレートとなった。
100ミリを超えるラフは、密集して生えてねばっこく重い。
砲台になったグリーンは面積が小さく、適度なうねりがあり、その周りにはアゴの高いアリソンバンカーが、へばりつくように点在している。
「フェアウェーキープはもちろん、ピン右サイドのときは右に、左のときは絶対に左に外さないとか、冷静な対処が必要。当然、たやすくはやらせてくれないけれど、苦しい中でも、なんとかしたいし、なんとかできると思っている」。
昨年大会が6位。
一昨年は優勝、2002年は8位、2001年は11位。
ここ4年間、続けて好成績を上げているのも励みだ。
「体調もかなり戻ったし、完全に治ったらこのヒゲも剃る。このヒゲが、好調のあかしです」と、ニヤリ。
厳しい状況でこそ真価を発揮する男が、大会2勝目を虎視眈々と狙っている。