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日本オープンゴルフ選手権競技 2005

伊沢利光「新しく生まれ変わった“伊沢”で勝つ」

この難コースで初日から、「我慢の連続」。ティショットに不安がある。「なんとか、フェアウェーに行ってくれ、と毎回祈りながら打っている」。

初日のフェアウェーキープは6ホール、2日目とこの日3日目は、わずかに5ホール。
「力でグリーンの近くに持っていって、1.5メートルに寄せて。そういうパーを、今週は何回もやっている。本当なら、10オーバーは行くくらいの内容。相当、こらえてます」。

それでも、先週から好調のアプローチと、今週上り調子のパッティングに支えられ、大雨の降りしきる中この日奪ったバーディは5つ。

10番で、ピッチングウェッジで打った残り90ヤードの第2打を、50センチにつけた。
15番パー5は、右ラフからのアプローチ。砲台状になったグリーン手前の傾斜から、やや不自然な姿勢で打った第3打を、30センチにピタリと寄せた。

通算3アンダーは単独首位浮上に、今季2勝目、大会2勝目が見えてきた。

前回の優勝は、デビュー7年目の95年大会。
それは記念すべき、自身のツアー初優勝でもあったが「もう、10年以上も前のこと。忘れちゃったよ」と、とぼけて見せた。

あれから、2度の賞金王までのぼりつめて掴む2度目のタイトルは「新しく、生まれ変わった“伊沢”で勝つ。・・・そうは見えないかもしれないけれど相当、気合入ってます」。
笑顔の裏にある、自信が見え隠れしている。

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