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サン・クロレラ クラシック 2005

伊沢利光「トンネルを抜け出る一歩、手前」

シーズン序盤は、苦しい時期が続いた。4月のつるやオープン2日目に84を叩いて予選落ち。開催直前に欠場した中日クラウンズを挟んで、日本プロでも2日間オーバーパーを叩いて2試合連続で決勝ラウンドに進めず、賞金王らしからぬ低迷が続いた。

「スイングを変えたり、アドレスを変えたり・・・。悪いときは、何か違う考え方で違う方法を取るしかない」と、試行錯誤を続けたがうまくいかなかった。
なかなか解決策は見つからず「ストレスは、これ以上溜まらないだろうってくらい溜まってた。発散しきれずに、『もう勝手にしてくれ』とヤケになったこともある」と、振り返る。

迷い込んだ「長いトンネル」の先に、ようやく一筋の明かりを見つけたのが、先週のことだ。
スイングで、トップの位置をコンパクトにして、スタンスをオープンスタンスにしてみたところ、「つかまりすぎるイメージもなくなって」、本来のキレ味が戻ってきた。

先週は、優勝争いの末に8位タイ。
今週は、さらに気持ちの安定感も増し、「いい感じでアドレスできているし、気持ちも“フェアウェーに行く”と思って打てている」と、確かな手ごたえを掴んでいる。
この2日間は、中尺パターが上向きなのも好材料だ。

「トンネルの出口はすぐそこ。あと一歩で抜け出せる、というより、ほとんど抜け出した、と言っていい」。
あとはもう、今季初優勝で完全復活を証明するしかない。

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