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フジサンケイクラシック 2005

I・J・ジャンが16番でホールインワンを達成して単独首位浮上

フジサンケイクラシックのホールインワン賞は初め100万円からスタートし、達成者が出なければ翌年に持ち越されていくしくみだ。
97年に川奈の17番ホールで米山剛が達成して700万円を手に入れたあと、再び100万円から毎年1年ごとに積みあげられて、膨れ上がった賞金はツアーでも最高額となる800万円。

ほかにも達成者が出た場合は均等割りされるが、該当ホールの16番パー3はグリーン周りを池とバンカーが取り囲む難ホールだ。
そう何人も入るような雰囲気ではなく、このビッグマネーを独り占めしそうなのが、韓国出身のI・J・ジャン(イー・ジー・ジャン)。5アイアンでのティショットは実はミスショットだった。

「ちょっと、トップした」。打った瞬間、首をかしげたそのしぐさとは裏腹に、ピン手前5メートルに落ちたボールは、あっという間にカップに吸い込まれていった。

この快挙達成に興奮しきりなのが同じ組の神山隆志だ。
「知ってる!? ジャンさん、実は16番でまだパットしてないんだよ。昨日の初日はチップインバーディ。2日間で3つしか打ってない。あの難しいホールで、ほんと考えられないよっ!」。
早口でまくし立てる神山のかわたらで、張本人はいたって穏やかな笑み。

もし、この800万円をそっくりそのまま手にすることができたら「韓国に、土地を買う」という。
いま不動産投資に凝っていて、日本ツアー初優勝をあげた5月の三菱ダイヤモンドカップの優勝賞金も、半分をソウル郊外の土地につぎ込んでいる。
「3年で、倍になります」。
涼しげな笑顔とは裏腹に、ちゃっかりとした一面を垣間見せたジャン。

先週の韓国ツアー『サムソンべネストオープン』では、今季初優勝をあげたばかりだ。
この勢いで“2週連続V”をあげて、ツアーで2番目を誇る高額賞金3000万円を獲得できれば、さらに良い物件も手に入る!?



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