Tournament article
アンダーアーマーKBCオーガスタ 2006
2人の高校生は予選落ちにも・・・
地元・沖学園高校3年の重永亜斗夢くんは、前日6オーバーからの巻き返しを狙って「今日はピンだけを狙ってプレーした」という。
この日2日目も駆けつけてくれたチームメイトたち。
揃いの真っ赤なユニフォームは、いつも試合の最終日に願いをこめて着るというチームのラッキーカラー。
そんな部員の思いが届いたのか。
後半のプレーは圧巻だった。
16番で、残り20ヤードの深いラフからチップインバーディを奪うと、最終18番では第3打をピンそばにピタリとつけた。
バーディフィニッシュに「後半の3アンダーは満足です!」と最後は笑顔がこぼれ出た。
この2日間に重永くんが痛感したのは、「プロとの飛距離の差」だったという。
同じ組で回ったすし石垣と原口鉄也に、ときには50ヤード以上も置いていかれる場面もあり、悔しい思いをしたようだ。
「夏場は50キロくらいになる」という痩身を見下ろして、「もっと太って、もっと鍛えて飛距離を伸ばして・・・そうすればプロとしてやっていく自信がある」と、力強い。
一方、香川県・香川西高校3年の片岡大育(だいすけ)くんは、予選カットラインに2打足りない通算2オーバーに悔しがった。
「1ピン距離のチャンスが入らなかった。それに、昨日はショットがダメだったし、それがこの結果。コースの攻め方ももっともと勉強しないと・・・」。
プレーを見守ったかたわらのお父さんも、「特にスライスラインが入らなかったなあ」と、揃ってため息・・・。
しかし、反省と課題の言葉ばかりが口をつく一方で「いっそうプロになりたい気持ちが高まった」と、頼もしいコメントもポロリ。
「ツアーでプレーするのは本当に楽しい。これからも、もっともっと出場したい」とも。
片岡くんは、5月のマンシングウェアオープンKSBカップに続いてこれがツアー2戦目だった。
重永くんは4戦目を数えるが、出れば出るほどトーナメントの魅力に取りつかれていくのは2人とも同じのようだ。朝日放送系列3社のジュニア育成共同プロジェクトとは・・・
高校3年生の片岡くんと重永くんの出場は、朝日放送と瀬戸内海放送、九州朝日放送の“テレビ朝日系列”3社が今年たちあげた、ジュニア育成の共同プロジェクトにより実現したものです。
「将来有望なジュニアたちに厳しいツアーのセッテイングを経験してもらおう」というのが主な狙いで、今年3月に行われた『全国高等学校ゴルフ選手権大会』春季大会の上位2人に、5月のマンシングウェアオープンKSBカップと、このアンダーアーマーKBCオーガスタの出場権が与えられました。
さらに10月のABCチャンピオンシップには、8月に行われた同選手権大会・夏季大会のチャンピオン永野竜太郎くん(茨城・水城高3)が、出場権を得ています。