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サントリーオープンゴルフトーナメント 2006
Y・E・ヤンが6打差の圧勝
「できるだけ、木の高さを超えないショットを心がけました。その作戦が、上手くいきましたね」。
母国・韓国の済州島は、時に想像を絶する風が吹く。その中で培われた低弾道のコントロールショット。
加えて18歳からの2年間、ボディビルで鍛え上げた胸囲110センチの屈強な肉体から繰り出すビッグドライブは、こんな日にこそ強烈な武器になる。
首位の優作と3打差4位からスタートしたこの日最終日は他の選手たちを悩ませた強風も、ヤンには「救いの風」となった。
8番のバーディで伸び悩むリーダーを捉えると、あっという間に突き放した。
あらかじめ「4つか5つで回れば大きなチャンスが来る」と、読んでいたゲーム展開。
終わってみれば65の7アンダー、通算14アンダーは2位と6打差の圧勝に、「自分でもびっくりですよ」と、いちおうは目を丸くして見せたのが、かえって憎らしくなるほどのみごとな勝ちっぷり。
この日、総武カントリークラブに集まったギャラリーは一万人近く。大方が、宮里家の兄妹同時優勝を願っていることは、ヤンもよく分かっていた。
「・・・でも、勝ちたいという気持ちはここにいる誰もが同じでしょう?」とサラリ。
優勝副賞は2005年、2006年のモンドセレクションで2年連続の最高金賞受賞のサントリービール『ザ・プレミアム・モルツ』1年分。
「今日は、これで存分に祝杯をあげましょう」と、笑った。