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東建ホームメイトカップ 2007

すし石垣、深堀圭一郎、近藤智弘・・・個性溢れるコスチュームで開幕戦を彩る選手たち

この開幕戦で新しいコスチュームを披露した。ニッカボッカに、ハンチング。あの伝説のプレーヤーを彷彿とさせるスタイルに、最終9番でバーディを奪って吼えまくる(=写真上)。
1アンダーとまずまずのスタートにも満足そうに、「ウェアが変わると、ウキウキするね!」とはすし石垣。

今年、フィネスアイテムスというメーカーとウェア契約を結んだ。
同ブランドを扱うブレスインターナショナル(東京渋谷)の代表取締役の前波淳さんは、コースで見せるド派手なパフォーマンスとは裏腹に、根が真面目で「実はとても男前な」すしの素顔にほれ込んだという。

しかもこう見えて、すしは物凄いこだわり屋だ。
トレードマークだった半端丈のズボンも「かかとに裾がつくのがイヤだから」。
わざわざ、床から10センチにお直しをする徹底ぶりだった。

「でも、このパンツなら、そんなすしさんの希望にかなっているでしょう?」と、前波さん。
初戦のコスチュームは同社デザイナーの田中恒介さんが、すしの好みを最大限に生かしてデザインされたものだった。

専属コーチで、今週キャディをつとめる中井学さんも、これに合わせておそろいのハンチングを調達して開幕気分をいっそう盛り上げる。

「毎日、朝がすっごく楽しいんです」とすしは言う。
ウェアはあらかじめ、前波氏が上から下までコーディネイトした状態で、1セットにして届けられるが、「袋を開ける瞬間が、嬉しくてたまらない」。
ひとつひとつ手に取って、鏡の前で「あ〜でもない、こ〜でもない・・・」。
つい時間を忘れてウェア選びに没頭しているうちに、「今日は、スタート前の練習が短くなっちゃった」と笑う。

初シード入りの今年は、新しいウェアでますますノリノリだ。

すしのほか、深堀圭一郎(=写真中)や近藤智弘も、個性的なウェアでこの開幕戦を盛り上げている。
深堀が契約を結ぶナイキゴルフは今季、これまでになかった華やかなカラーを展開している。
マスターズでタイガー・ウッズが濃いピンクのポロシャツで登場したのが記憶に新しいが、深堀も負けていない。
グリーンに映える鮮やかなパステルオレンジのパンツで登場し、3アンダー6位タイの好発進だ。

近藤はポロシャツと、パンツの裾からチラリとのぞく切り返しの部分の色を合わせるという心憎い演出。
「楽しみがこれしかない、というくらい。とにかく、洋服が大好き」という近藤には専属のデザイナーがついている。
シーズンが終わるとすぐ翌年のデザインを話し合い、その年のテーマを決めるという。

今年は、ポロシャツの袖を縮めた。
これまでも、通常のゴルフウェアよりは短めだったが、さらに3センチ。

「短めの袖が最近のトレンドだから」と近藤は説明したが、もっと詳しく言えば実はこんな理由もあった。
「・・・ほらみなさんも、夏にゴルフウェアで変な日焼け跡がついちゃって、いざ普段着に着替えたときに恥ずかしい思いをすることがあるでしょう。あれを避けたかったんです。でも、もともとゴルフウェアの袖が短めになっていたら、そんなみっともない思いをすることもないから」。

それぞれ、こだわり尽くしたウェアで存在をアピールしている選手たち。
もちろん、その一方で「結局は良いゴルフができないと、誰も見てくれない」(すし)ということも、重々承知の上だ。

ウェアはもちろん、まずはゴルフの内容で魅せる。
今年も、選手たちは渾身のプレーで2007年のジャパンゴルフツアーを盛り上げる。

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