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長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント 2007

全英オープンの前に今季2勝目のチャンス伊澤利光

5月の日本プロに続く今季2勝目のチャンス到来は、同時に快挙達成のチャンスでもある。
今年、この「長嶋茂雄INVITATIONAL セガサミーカップ」の賞金総額は、昨年より3000万円アップ。
もしここで伊澤がツアー通算17勝目をあげて、優勝賞金3000万円を獲得すれば、史上5人目の生涯賞金10億円突破となる。

しかし周囲の期待をよそに、本人は「そうらしいですねえ」と、どこか他人事だ。
もともと、あまり金に頓着するほうではない伊澤にとって、賞金は二の次なのだ。

「10億円よりも、今の僕にはもっと大切なものがある」。
きっぱりと言い切った。

次週、全英オープンが控える。
今回は早めの渡英より、あえて国内での調整を選んだ。
先週は、リンクスコース特有の強い風と、硬い地面に対応したシャフト6Xのドライバーを“試運転”。
プロでさえ使いこなせる選手はまれという破格の硬さも「これだと弾道が低く、スピン量の少ない球が打てる。

20℃前後の気温なら、現地で間違いなく活用できる」。

こともなげに合格点を出して、さらに今週はまた、新しく出来上がってきたクラブでメジャーに向けた調整を急ピッチで進めている最中だ。

それだけに、この日難コンディションでのイーブンパーには「今日の天気でこういうゴルフが出来たからひと安心です」と、大いに手ごたえをつかんでいる。

今年の会場となるカーヌスティは、初体験だ。
そればかりか、これまで3回出場権を獲得しながら全英オープンはこれで2回目。
初出場となるはずだった97年は、左親指痛のため、開幕直前に欠場した。
2001年は発熱のため、渡英前のキャンセル。
唯一、無事出場できた2002年は、22位タイに終わっている。

「メジャーに行って、楽しかった試しはほとんどないから。せめて、行く前でも良い兆しが出れば」。
今週は、賞金のためではない。
「メジャーの前に、準備だけは万全にしておきたいから」。
ただその一心で、頂点を狙っていく。

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