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バナH杯KBCオーガスタ 2008
武藤俊憲「あとは運です」
5番から3連続バーディを奪い、さらに9番は、残り188ヤードの第2打を7番アイアンで1メートルにピタリとつけてイーグル。
前日3日目のホールアウト後、芝目の強い高麗グリーンでも「スムーズなストロークができるように」と取り組んだ、練習の成果をいかんなく発揮した。
一気にリーダーボードに躍り出て「10(アンダー)行けば、勝てる。もう行くしかない」。
グリーン上の手応えを追い風に、3年ぶりのツアー通算2勝目を狙ったがあと一歩、及ばなかった。
敗因はラフに入れてボギーを打った11番。
絶好のチャンスを外した17番・・・。
「悔しいホールをあげたらキリがない」。
通算7アンダーで迎えた最終18番パー5もそうだ。
イーグル狙いの手前から12ヤードのアプローチは、思ったよりも順目のライに大きくオーバー。
奥から4メートルのバーディパットはどうにかねじ込んだが、目標には2打及ばず。
その時点で2位タイにつけていたが、最終組はまだいくつかのチャンスホールを残しており「プレーオフの可能性? ないですね。ありえない」と断言。
結局、武藤の読み通り、通算10アンダーをマークした甲斐にツアー初優勝をさらわれたが、5月の三菱ダイヤモンドカップ以来、予選落ち1回をのぞき、これまで一度も武藤はトップ10を外していない。
安定した成績を残していることが、自信となっている。
「あとは運。少しの運があれば勝てると思う」との言葉は確信に満ちていた。