Tournament article
カシオワールドオープン 2008
佐藤えいちの快進撃に…
しかしボギーを打ったのはここだけで、この2日間を合わせても2つだけ。
安定したゴルフでビッグチャンスが見えてきた。
今大会で単独3位以上に入れば念願の初シード入りだが「問題は3日目。明日こそボギーを打たないゴルフを」と誓う佐藤を横目に、ひそかに冷や汗をかくのは現在賞金ランク71位につける竹本直哉だ。
今年のボーダーラインは上位70位までの選手のうち、賞金ランク36位につける丸山茂樹と同63位のブラント・ジョーブが米ツアー参戦による義務試合数不足でランキングの対象外。
また同56位につける永久シード選手の中嶋常幸も、シニアツアーとの掛け持ちにより、義務試合数に満たないためやはり対象から省かれる。
よって現在のところ、ランク73位のスコット・レイコック(豪州)が目安となる。
レイコックと竹本の賞金差は257万8589円あるが、レイコックが今大会を欠場したことで竹本は今週、予選通過さえすれば、2年連続のシード権は揺るぎのないものとなるはずだった。
しかし、ショットの調子が悪く、通算5オーバーは78位で決勝ラウンドに進めなかった。
母・茂美さんが和歌山の自宅から駆けつけ、この日は気合いを入れて、全身赤のウェアで声援を送ったが、報われなかった。
「ヘタクソ!」と、叱り飛ばした茂美さんに言い返す言葉もなく、「ひとことで言うと、この2日間のゴルフは固かった」。
予選通過さえ…という思いが返って足かせになり、思うようにプレーさせてもらえなかったという。
結局、竹本のシード権は「他力本願」。
他の選手の結果を自宅で待つしかない立場に特に、現在“圏外”から這い上がってくる選手の順位が大いに気になる。
「えいちさんもそうだし、ミノザも、立山さんも、加瀬さんも…ランキングで僕より下にいる人が上がってきたらやばいよ〜!!」。
こうなれば、ぜひとも自分より上位にいる選手たちに頑張って欲しいところだ。
「片山さんとか矢野さんとか…頑張れ〜」と、しばらくクラブハウスのスコアモニターとにらめっこしていた竹本のシード権のゆくえはまた最終日に…。