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カシオワールドオープン 2008

矢野東は7位タイ

ついに賞金レースが終幕を迎えた。逆転賞金王にはこの週、優勝が絶対条件だった矢野が7位に終り、片山晋呉を追い抜ける選手がいなくなった。

首位と6打差の6位タイからのスタートしたこの日最終日は片山との同組対決にも注目が集まる中、出だしの1番でチップイン。2番で連続バーディを奪って沸かせたが、追撃もそこまでだった。

秒刻みで向きを変える強風には9番アイアンで、150ヤードも打つ場面も。
「瞬間的に変わることもあって、読み切れなかった」。
それはグリーン上にも及び、4番、6番で3パット。

「風を味方につけていれば、もうちょっと良いスコアが出せたかな」と悔しがる。
その反面、「ホっとしました」と安堵する。

シーズン後半は自ら賞金王獲りを公言し、周囲からの期待も大きかっただけに、プレッシャーは相当なものだったろう。

「もう、言われなくなると思うとホっとします」。

全力で駆け抜けた2008年は、自己最高の年となった。
禁酒を始めた8月から10試合連続のトップ10入りを果たして「成長のあとを示せた」。
しかし「1年、ポンと活躍する人は、他にもたくさんいる」とすぐに気持ちを引き締める。
真の一流選手を目指すために大事なことは、「続けて活躍すること」だ。

「充実したオフを過ごして来年はもっと優勝して、今年よりも良い成績を残したい」。
片山に王座を譲った悔しさは、新しい年にこそぶつけたい。

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