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カシオワールドオープン 2008
石川遼が史上最年少の1億円プレーヤーに!
プロ転向からわずか10ヶ月。ツアーデビューから22試合。
17歳3ヶ月と2日は、ゴルフ界のみならず日本のプロスポーツ史上としても最年少の1億円プレーヤーが誕生した。
プロ転向1年目にして賞金ランクは5位につけ、名実ともにトッププレーヤーの仲間入りをした。
開幕からスコアや結果、シード権の確保は度外視で、まずはより遠く正確に。
安定したスイング、…特にドライバーショットの完成をめざし、取り組んだ成果を着実に結果につなげた。
周囲の期待に応え、偉業を達成したことには「ほっとしました。みなさんの記憶に残るような、1億円だったと思う。今週は特に、ボランティアや警備の方、多くのみなさんに見守られながら普通にゴルフが出来たおかげです」と感謝しながらしかし石川は、自身記念すべき1週間の戦いぶりには満足していなかった。
吹き荒れた強風のいたずらも手伝ってか、最終日は特に、アイアンの距離感に苦しんだ。
たとえばアゲンストと読んだ5番の第3打を大きくオーバー。
逆に13番の第2打は、アプローチウェッジで打った115ヤードがグリーンに届かなかった。
ドライバーショットはいい。
しかしフェアウェイからのショットで、ミスをする。
「今日は我慢というよりチャンスを自分でピンチにして、それをしのぐような感じで。最終日まで、距離がぴったり合うということがなかった」と、悔しがる。
どんな結果にも満足することはない。
大人からしてみれば想像を絶するような成績でゴールして、そのそばからまたすぐにスタートラインに立って駆け出すような勢いで、次の目標を見据えている。
一番に体力面を懸念された9月からの12連戦も、見えない努力と鍛錬で傍目には軽々とこなし、ルーキーイヤーの今季はついに、残すところあと1試合となった。
「来週は、初日から良いスイングでプレーして、少しでも上で終りたい。今シーズンの最後にふさわしい4日間にしたい」。
次週はついに最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」。
ツアー優勝者と賞金ランク25位までの選手しか出場できない頂上決戦も、脇目もふらずひた走る。