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キヤノンオープン 2008

石川遼がイーグル賞を獲得

より遠くへ、そしてより近くに。17歳の変わらぬ信念が、奇跡を呼び込んだ。633ヤードは、今季ツアー最長の16番。イーグルはおろか、2オンに成功した選手すらまだいないこのパー5で今週、4試合ぶりの予選通過を果たした石川が最大の見せ場を作った。

フェアウェイのド真ん中から“直ドラ”の2打目こそ「ダフって」グリーンには届かなかったが「66ヤードにプラス打ち上げの分1ヤード」。
緻密な計算で、サンドウェッジを握った第3打は「カップに直接入れるくらい、突っ込んで打った」という。

果たして、高く舞い上がったボールはピン手前10センチあたりで軽く弾んでそのまま消えた。
キヤノン提供のイーグル賞100万円がかかったホールでの受賞者第1号は、高校2年生。
「そのうち1000円くらいもらえればいい。いま、財布には6000円くらい入っているから、僕にはそれで十分なんです」。
そのとき見せたアッパーカットのド派手なガッツポーズとは対照的に、殊勝に言って笑わせた。

このホールで一気に2つ縮めて通算5アンダーは16位タイ。
「トータルでイーブンパーくらいならいいと思っていたので結果が出て良かった」と満足そうに、「明日も気持ちの良いプレーをして3つくらい縮められたら最高です」。
最終日もスリリングなプレーで魅せる。

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