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The Championship by LEXUS 2008

前田雄大「多くの人に支えられ・・・」

優勝賞金4000万円の今大会は、ほとんど諦めていた。出場優先順位は8位に「チャンスはない」。そう思い込んでいた前田に朗報が届いたのは今週の月曜日だ。

欠場者が出て出番が巡ってきた。
現在、1314万4146円を稼いで、賞金ランクは66位。初のシード入りまでもうひと踏ん張りの前田には、願ってもないチャンス到来。

思いがけず出場権をつかんだティグラウンドで、恩人から言われた言葉を噛みしめた。
「コースに出たら、自分がやれることだけやりなさい」。
豪州出身のクレイグ・パリーは、日米ほか国外合わせて通算20勝。百戦錬磨の実力者のアドバイスを通訳してくれたのは、ドンファンのマネージャーのクリス鞆さんだ。

鞆さんは先週のマイナビABCチャンピオンシップで「きっと雄大くんのためになるから」と、わざわざパリーとの練習ラウンドをセッティングしてくれたばかりか、英語が解せない前田のためにずっとプレーに付き添ってくれた。

その中でパリーが強調したのは、「自分の方法を信じてやり続けること」だった。
今週、2週ぶりに以前の中尺パターに戻したのもそのためだ。
「いちど普通の長さでやってみたけど、何がなんだか分らなくなってしまって」。
パリーの言うとおり、自分の身の丈にあったスタイルに立ち返ったら、たちまちパットが決まり始めた。
この日の好スタートにつながった。

「いろんな人に助けられて頑張れています」としみじみと、「きっと今年はこれが出られる最後のツアーだから。ぜひここで恩返しがしたい」と力をこめた。

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