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日本プロゴルフ選手権 2008
伊澤利光「連覇、狙います」
「そろそろ、活躍しないと忘れ去られちゃうからね。連覇をねらう」と、宣言した。
そんなディフェンディングチャンピオンのそばで「伊澤さんを阻止する」と、力強く言い切ったのが広田悟(=写真右)だ。
昨年の今大会。最終日は、伊澤と3打差の3位タイからスタートした広田は、初めから2位狙いだった。
一度は1打差まで迫ったものの、17番で伊澤がバーディを奪い、2打差の2位で迎えた18番も、やはり当初の目標に変わりはなかった。
一気に揺らいだのは、そのグリーン上だった。
伊澤が、奥からのアプローチで、「薄めに当てて転がそうとしたら、薄めにあたりすぎた」と、グリーンを大きくオーバーさせた。
さらに返しのアプローチも寄せきれず、3メートルのパーパットを外した。
この予想外の展開に、泡を食ったのが広田だった。
まさか伊澤がボギーにするとは思ってもみなかった上に、広田は奥から1.5メートルの絶好のバーディパットを残していたのだ。
入れれば、間違いなくプレーオフ。万一、伊澤がOK距離のボギーパットを外したら、プロ日本一のタイトルが転がりこむかもしれない・・・。
ふいに訪れたチャンスに、すっかり頭が真っ白になってしまった。
パッティングの前に、一度仕切りなおしたが、もはや冷静ではいられなかった。
結局、絶好のチャンスを外して思わずパターを天に振りかざした広田は、翌週の会場で伊澤に詰め寄ったものだ。
「伊澤さんがですねえ、余計なことをするからですねえ、あんなことになったんですよ! 大人しくパーで上がってくれておいたら良いものを・・・。ボギーなんか打つから、僕はすっかりテンパってしまったんですっ!!」。
まくしたてても後の祭りだった。
そんな昨年の悔しさは、ぜひ1年越しに晴らしたい。
今週、きゅうきょタッグを組むことになったのは、昨年大会でもやはり、広田のバッグを担いでくれた明神薫(あけかみかおる)さん。
「今年はリベンジです!」。
広田のかわりに、力強く言い切った。