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三菱ダイヤモンドカップゴルフ 2009

H・T・キムが64のコースレコードタイをマーク!

ここ大洗のコースレコードは64だが、目標はそこではなかった。目指すは自己ベストの62。「今日はそれも実現できそうなほど、ショットもアプローチもパットもすべて完璧だったんです!」と、声も弾む。

すでに前日から予感はあった。
大会3日目はショットが悪く、ことごとくフェアウェーを外した。
「あんなにひどかったのに・・・」。それでも、3オーバーで踏みとどまれたことで、確信を持った。
「明日はラフにさえ入れなければ良いスコアが出せる」。

そう信じて最終ラウンドをティオフ。
スタートの1番で3メートルを決めた。
2番パー5は4メートルに2オン。イーグルパットは惜しくも外したが、連続バーディで勢いづいた。
6番から3連続。
後半の1ボギーは痛いが難しい上がりホールも難なくクリアしたばかりか、難易度3位の17番で、159ヤードのフォローの第2打を8番アイアンで4メートルにつけて、バーディを奪った。

コースレコードタイ記録は7位タイに浮上したばかりか、日本郵船提供の「豪華客船・飛鳥IIでいく年末年始9泊10日のグアムサイパンクルーズペア旅行」のベストスコア賞をゲットして二重の喜び。
「やったあ!」と、無邪気に拳を振り上げた。

土壇場の大どんでん返しをくらい、約20万円差で日本ツアーの初シード入りを逃したのは一昨年前。
その直後に行われた出場優先順位をかけた予選会ファイナルQTにエントリーしていなかったため、出場の道は完全に絶たれた。

「でも、自分にはそれがかえって良かったのだと思う」。
まさに一からの出直しとなった昨年は母国の韓国ツアーで腕を磨き、トレーニングにもいっそう力を入れた。日本語の勉強も怠らず、その機会を待った。

そして改めて、ファイナルQTに再挑戦。ランク5位の資格で舞い戻った今年こそ、2年遅れの初シード入りを果たし、母国の先輩SKホや、後輩のドンファンのように初優勝をあげて、トッププロの仲間入りをするのが目標だ。

「これからも一生懸命に頑張ります。みなさん応援してくださいね!」。
流ちょうな日本語で、律儀に頭を下げた。

  • 豪華客船のベストスコア賞に大喜びのキム。これに勢いづいて「今年は初シードとともに、初優勝を狙います!」と

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