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コカ・コーラ東海クラシック 2009
予選ラウンドは日本ツアーのトップ2が直接対決!!
若きライバル同士は昨年の関西オープンから数えて6度目の同組ラウンドに、それぞれの反応を見せた。
石川にとって、5つ年上の先輩は憧れの存在だった。
「池田さんのゴルフはいつ見ても凄いなと思う」と、ツアー4勝をあげた今でも、その気持ちは変わらない。
「今週も一緒にプレーして、どういう差を見せつけてくれるのか」と、本番を心待ちにしている。
また昨年は、予選落ちをしたこのホスト大会を、今年は賞金レースの渦中で迎えられる充実感。
「去年のこの大会は、シード圏内に入るのが目標という気持ちでやっていて・・・。このあと調子をあげて賞金5位に入ったけれど、それも自分が自分じゃない感じで、うまく行きすぎという気持ちがあった」としみじみと振り返る。
しかし、今年は「賞金王は、もっと前から意識しているし、また意識するたびに頑張ろうと思える」と、それだけでも目を見張る成長ぶりだ。
2年目の三好はホストプロとしての自覚もいっそう増して、「今週も、ギャラリーのみなさんの前で、良いプレーを見せたい」と、相変わらずの爽やかさだ。
対して、約740万円差で追う池田は「今から気にしていたら、パットが打てねーよ」と、こちらも相変わらずの素っ気なさ。
それでも、本戦前日の水曜日には、本音もちらつかせた。
「あれ(賞金王)は、実力だからね。その人が一番、頑張ったということだからね」と、それが示すところの価値を繰り返して、「自分だってなりたい。だからそれはそれで、頑張ればいいんじゃない?」。
だからこそ、「常に上位にいられるようにしているわけで・・・・・・」。
石川がなっても、池田がなっても史上最年少の王者の誕生となるが、それも毎週の積み重ね。
そういう意味での、「本当に気にするのは11月からでいいのでは」との言葉にもまた、思い入れの深さが滲み出る。
石川と、また19歳のダニー・リーは、若き招待選手との同組にも「みんな若くていいんじゃねえか? 明日になったら俺もモチベーションが上がんだろ」と、2人のティーンエイジャーの挑戦を、23歳が真っ向から受けて立つ。
また、昨年のリベンジもある。
武藤俊憲との一騎打ちの末に、最終18番で池に入れて敗れた。
当時、自己ベストの2位は「この試合をきっかけに、今の俺があるようなもの」と本人も言うとおり、初シード入りへの大きな鍵となったのは確かだが、それでもロッカールームで泣き崩れた悔しさは、今も忘れていない。
「去年の借りを返すよ」とその名のごとく、どこまでも勇ましい。
※ホストプロの石川は、本戦前日の水曜日のプロアマ戦で、プロ転向後の初優勝を飾った。ベストボール方式で争った18ホールのストロークプレーは、大雨が降りしきる中、大会主催の日本コカ・コーラ株式会社の魚谷雅彦・代表取締役会長らとチームを組んで、13アンダーをマークした。
「今日は、アマチュアのみなさんと楽しいひとときを過ごしたばかりか、プロとして記念すべき“1勝”をあげることが出来て、とても光栄。プロとしての大きな仕事ををひとつ終えて、明日からまた気持ちを切り替えて頑張りたい」と、話していた。