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ブリヂストンオープン 2009

小田龍一が5位タイに

丸山と片山に挟まれてこの2日間は恐縮しきりの小田(左)はそれでものまれることなく、2週連続のV争いに加わった
初日の緊張は、先週の最終日以上だった。丸山茂樹と片山晋呉に挟まれてのラウンドに、「レベルが違いすぎて…。迷惑かけないようにするので精一杯」と、スタートティでも何度もぺこぺこと頭を下げて回り、まったく落ち着きがなかった。

先週の日本オープンで今野康晴と、石川遼とのプレーオフ2ホールを制してツアー初優勝をあげて、一躍時の人になった32歳は、ギャラリーの大声援にも恐縮しきりで「どうか僕の存在は忘れて」と心の中で、願ったほどだ。

そんな小田の心を見透かしたように、同組の2人は何度も冗談で、笑わせてくれた。
特に丸山は、後輩の面倒見が良いことで評判で、その軽口にどれだけ気持ちが楽になったことだろう。

この日2日目は7番で片山が、2003年から2年連続のドライビング王の小田に向かって、ガッツポーズを作って言った。
「アゲンストなら負けないよ!」。
得意のスピンコントロールを駆使して、小田より10ヤードも前にティショットを飛ばした片山は得意満面。
そんなふうに、ライバル心を燃やされることすら、嬉しかった。

この2日間は、完全に2人に「見とれていた」。丸山と片山の“ギャラリー”と化しながらも存分に、そのエキスを吸収した。
「とても勉強になりました」と振り返る。

緊張の中にも徐々に平静を取り戻し、絶好の見本2人を前に圧倒されるどころか、この日の最終18番のティショットは先週のプレーオフと同じくらいに、思い切り振り切ることもできた。
そしてボギーなしの67は、いつの間にか2週連続Vも狙える位置につけていた。

「これからも、いつもこういうゴルフが出来たら」。
そして、いつかは「丸山さんや片山さんに、並べないまでも少しでも近づくことが出来たら」。
ゴルファー日本一に輝いてなお、「自信がない」という日本オープンチャンピオンにとっては、その直後に米ツアー3勝と、5度の賞金王とのラウンドが、何よりの薬となったようだ。

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