Tournament article
三井住友VISA太平洋マスターズ 2009
池田勇太は「出ると決めたからには…」
今年10月に痛めた右手首は、病院をいくつはしごしても異常なしと出る。
電気、鍼などありとあらゆる方法を試してはみたが、有効な治療法は見つからず、しかも先週のWGC「HSBCチャンピオンズ」はトレーナーも帯同していなかったため、自己流のケアにとどまって、「きちんと出来なかったので…」。大会も、51位と不本意な結果に終わった。
帰国した今週は、再び正しい治療も受けられるので、その点では心配はしていないが、「クラブが地面に当たって跳ね返ったときの力が手にくる」という特有の痛みは、天候やプレー中のトラブルでいつまた悪化するか、本人にも予想できない。
「そうなれば、試合に出られるかどうかも分からないから」。
いまの池田にとっては約60万円差でリードする賞金レースよりも、目下の心配ごとは右手に抱える爆弾のほうなのだ。
それでも、ゴルフ界の若大将は重々承知している。
史上最年少の王座をかけた若き賞金レースは、どちらかが欠けても盛り下がる。
「出ると決めたからには池田勇太という選手が上に来るのを期待されるのは当たり前。それが分かって、出るのか出ないのかの判断もしなければいけない」。
そして、今週は出ると決めたからには怪我も絶対に言い訳にしない。
「出られる試合で出来るだけ上位を目指す」と、言い切った。