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ダンロップフェニックストーナメント 2009

前田雄大が首位浮上

シード元年の今季は開幕戦で8位タイと幸先の良いスタートを切った。そのあともコンスタントに成績を残し、10月には2年連続のシード権もほぼ手中にしたものの、限界を感じていた。

「今のままではこれ以上は上に行けない」。

今年、ほとんどの試合でバッグを担いでくれたプロキャディのゲーリー・ドハティさんは、いつも的確なアドバイスを送ってくれる。

だが、それを体現するプレーが出来ない。
それが歯がゆかった。
「マネジメント出来ない球が出てしまってもう半年以上もゴルフになっていなかった」。
まだ3試合を残していたが、「今までのものを、すべてゼロにして新しいものを作り直そう」と、思い切ったのは先週だ。

アドレスでボールの位置を変え、球筋のイメージも変えた。
ドローからフェードへ。
「出来ないことを、覚えてみようと思った」。

シーズン中の大胆な改革に、怖さがないわけではなかったが、昔の自分を捨てることに「未練はなかった」。

新生・前田からわずか1週間。
「まだまだ、出来ないことだらけだけれど。1日でひとつでも納得のいくショットが打てたら、もうそれだけで成長した気分になって凄く楽しい!」。

新しい取り組みは、まだ始まったばかりというのにいきなりこのビッグトーナメントで2日目にベストスコアの65をマークして、決心は間違いではなかったという確信も深まる。

いまはスイングを完成させるのに一生懸命で、ツアー初優勝への気負いもない。
「良いところで回ると、なおさら1ショット1ショットが自信になっていく。いまの自分がどこまで通用するか、やってみたい」。
プロ10年目だが、気持ちは新人のように初々しい。

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