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サン・クロレラ クラシック 2009
青木功が「最年少賞金王もあるかもしれないな」
今大会特別協賛のサン・クロレラとCM契約を結ぶ青木は、今年記念の10周年大会を祝うため、最終日の会場を訪れた。
そこで、さらなる成長を実感させる17歳のプレーぶりを目の当たりした。
特に、最終18番はジョーンズとの一騎打ちで、プレーオフの可能性もある場面で、バンカーから残り195ヤードの第2打を4番アイアンで3メートルにつけて、下りのややスライスをねじ込んだ。
石川をそこまでしぶとく追い詰めたジョーンズの好プレーにも触れて、「BJ(ジョーンズの愛称)が伸ばしてなかったら、遼のプレーもなかったかもしれないが」と前置きした上で、「あれは、ほんとうに難しいラインだよ。それをあそこで決めるのだから大したもんだ。それこそが、彼の感性の良さなんだろう。末恐ろしい選手だね」。
そして、さらに過去5度の歴代の賞金王は「このまま行けば、遼が賞金王を獲るかもしれない。他の選手はおちおちしておれないな」と、続けたのだった。
もし青木の言葉が実現すれば、憧れのマスターズにも自力で出場出来る。他のメジャー3戦にも無条件で出られる。世界への道が広がっていく。
しかし当の石川は「今まで考えたことなんかなかったし、今でも頭にはありません」と、戸惑い顔だ。
「賞金ランキングは年間どれだけ賞金を稼いだかということの他に、年間どれだけ安定していたかという、そういう見方もあると思う。それで見ると、僕よりずば抜けて安定している選手は片山さんや、丸山さん、矢野さんなどほかに一杯いる。ものすごいメンバーが、日本のツアーにはたくさんいますから」とあくまで謙虚に、「でもカシオワールドオープンや、日本シリーズや・・・。終盤の試合にで賞金レースに自分が入っていたら、またひとつ大きな経験が出来ますね」と、ちょっぴり沸いてきた実感に、胸を膨らませていた。
※記録メモ・・・史上最年少の賞金王記録は、尾崎将司の26歳(1973年)。次いで、片山晋呉の27歳(2000年)。3番目が中嶋常幸の28歳(1982年)です。もし石川が今年、賞金ランク1位でシーズンを終了すれば記録を塗り替え史上初の18歳の賞金王が誕生します。
なお、尾崎は過去12回、片山は青木と並んで5回、中嶋は4回の賞金王に輝いています。