Tournament article
サン・クロレラ クラシック 2009
石川遼が首位キープ
今週、9番アイアンを抜いて投入した2番アイアンと5番ウッドがこの日も良い仕事をした。
小樽のパー5はどれも距離が長い。飛ばし屋でも2オンが厳しいホールもあるが、5番ウッドのおかげでまるでパー4のようにプレーが出来る。
「2打目でグリーンの近くに行ける。パーを取るように、バーディが取れています」。
2番アイアンも引き続き、2番ホールで納得のティショットを打つことが出来て、「改めてここでは両方、必要と感じた」と週末に向け、独創的なクラブセッティングにも自信が深まった。
14番パー4では「ラッキー」もあった。
この日は、ティグラウンドが前に変わったことで、果敢にグリーンを狙ったティショットは、手前の花道に落ちた。
そこからのアプローチはピンを直撃して、1メートルに止まった。
「相当な勢いがあった。当たらなかったら、グリーンを出ていたかもしれない」というミスショットもチャンスに転じ、「どうして毎日、こうラッキーばかりあるのか」と首をかしげる。
ここでもバーディを奪い、「一緒に回っているみなさんに申し訳ないくらい」と、やっぱりこの日も恐縮した。
午後スタートのこの日は、まぶしい太陽が顔をのぞかせ、夏日を予感させた。
「日差しも強くて、今日は体力を消耗するだろう、と。だから歩くときもキョロキョロしたり、ボギーやバーディに一喜一憂するのはやめようと。出来るだけ消耗する態度は取らないようにしようと思った」。
そんな取り決めが、17歳らしからぬ落ち着きをもたらした。
前半の11番で、ついに今週初ボギーにも動揺はない。
何が起きても淡々と「上がってみたら、4アンダーでしたね」と、目を丸くする。
「今日はボギーにも、バーディにも気持ちの波が立たなかったので。あまりにも落ち着いてプレー出来たので。6つもバーディを取っている雰囲気もなく、パープレーか、1オーバーか、2オーバーで回っているくらいのイメージでした」と、振り返る。
「・・・本当は1打1打に一喜一憂していたほうが、ゴルフは楽しいんですけどね」と、笑った。
昨年は3日目に82を叩いて小樽の洗礼を浴びたが、この2日間は「出来過ぎです」。
通算11アンダーは、再び2位と1打差の単独首位に躍り出たが、「明日は絶対に洗礼を浴びる。このまま浴びずに終わったら、たとえ天気予報が晴れでも明日は嵐になるでしょう」と、本人はいたって大マジメに笑わせた。