一時はイップスにかかったパットが、嘘のように冴えた。腰痛緩和のためもあり、愛用していた長尺パターももう必要ない。「それに加えて今日は、ショットも良くて。両方がとてもうまくかみ合った」。
フィリピンのミノザが首位と１打差の好スタートを切った。

昨年より明らかにスリムになった肉体はこのオフ、49歳にして励行した厳しいトレーニングとダイエットの成果だ。
画期的なのはその方法。
「毎日５食で痩せた」という。

ジャンクフードでも、お肉でも。そのとき欲したものを何でも食べてよいかわりに、量はうんと少なめにする。飢餓状態を出来るだけ作らず、食べ過ぎを防ぐ作戦だ。

同時に、有酸素運動を取り入れ、しなやかな体作りを目指した。
おかげで、来年シニア入りする選手とは思えない若々しさだ。

「そう、僕はもはや去年までの僕ではない。生まれ変わったんだ」と、おどけて胸を張る。

今週、キャディをつとめるアルテミオ・ムラカミは同郷の弟子で、今はアジアを拠点に戦っている日系二世。心強い相棒との相性も抜群だ。
「･･･もし今週、僕がダメになったら、彼に代わりにプレーしてもらうつもりだよ」と、ジョークで締めた。