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中日クラウンズ 2009

石川遼が4位

攻守がみごとに噛み合ったプレーで、大観衆を魅了した。この日8654人の大ギャラリーがもっとも沸いたのは、367ヤードの16番パー4だった。
3番ウッドのティショットは、「もう1回打ってみろと言われても、打てない」。
会心の1打で、ワンオン成功。奧から9メートルのイーグルパットはわずかに20センチ足りなかったが、楽々バーディ。
最終18番では135ヤードから右横2メートルを決めて、66の4アンダー。

しかしそれよりも、本人が「嬉しかった」と声を弾ませたのは、この日和合で奪った5つのバーディよりもむしろ、いくつかのパーセーブだった。

マスターズから帰国して、練習量を増やしたバンカーショット。
「5〜10ヤードの距離から出来るだけ高い球で、上から落とす練習」。
3番、4番、13番でのサンドセーブにその成果を発揮して、「こういう、ボギーにしていてもおかしくないパーが、あとのバーディチャンスに効いてくるんだな、と。そんなパーを獲っていくことが、このコースを制する近道なんだな、と・・・」。

豪快ゴルフが持ち味の17歳は、以前はパーオンを逃すたびに、「あぁ、バーディが獲れなかった」と

がっかりしながらグリーンに上がったものだ。
「でも今日は、バンカーに入ったときや、グリーンを外したときにこそ、ここからパーをセーブするんだ、とそう思えた。それは、どんなコースでも言えること。和合が教えてくれたことです」。

出場2回目にして、ベテラン勢さえ音を上げる難コースの攻略法を解いてしまった石川は、「明日は、またここから始めるという気持ちでコースに立ちたい。もう1回引き締めて、やりたいです」。
落ち着き払って答えた。

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