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日本プロゴルフ選手権 2009

甲斐慎太郎が、横尾要が…

4打差2位につけた甲斐。
今年のプロ日本一決定戦は、大会初日が大雨のため中止となり、金・土が予選2ラウンド。そして日曜日を36ホールで戦うことが決まった。

最終日は最初の1ラウンドの第1組が5時半にスタート。そして最終組は6時33分にティオフ。18ホールが終わり次第、30分のインターバルを取って、いよいよ最終ラウンドが始まる。

しかし、初日のように天候が少しでも悪化すれば、翌月曜日の“予備日”にもつれ込む可能性もある。
波乱の展開に、今後のスケジュールが懸念されているのが翌週、ニューヨークのベスページブラックで行われる今季メジャー第2戦「全米オープン」に出場する選手たちだ。

矢野東と横尾要と甲斐慎太郎。権利を持つ3人が決勝ラウンドに進んだ。

このうち先月の25日(月)に、茨城県の龍ヶ崎カントリー倶楽部で行われた同オープンの最終予選会を突破して、権利を得た横尾と甲斐が上位争いに加わった。

横尾は、過去のメジャー経験から「早目に入っても、どうにかなるコースじゃないから」と、あえて過酷なスケジュールを覚悟して「日本で結果をだして行こう」と今大会にエントリーしたが、「ますます厳しくなっちゃった」と苦笑する。

ましてこの日3日目はタフな天候に、距離の長い3つのパー4を足して、「パー5が5つあるつもりでプレーした」。
だから実際は70だが、横尾の中ではこの日のパーは73。
2オーバーを打ったが、気持ちは「アンダーパー」と通算は2アンダー8位タイにも満足そうに、「どうせなら、明日はきっちり36ホール回って良い結果を出して行きたい」と、腹を据えた。

一方の甲斐はこの日最終9番で、青ざめた。441ヤードのパー4は残り117ヤードまで運ぶ会心のティショット。「ぴたりとつけて、6で上がろう。そんな気持ちが先走った」。
なんとフェアウェーど真ん中から、ボールの手前20センチを叩く大だふり。
「頭が真っ白になった」大ミスも、池の淵ぎりぎりでボールが止まったことが、不幸中の幸いか。

通算4アンダーは、首位と4打差の2位タイに踏みとどまって、横尾と同様に「良いチャンス。いい気持ちで来週行けたらいい」と、色気が出てきた。

追いかける池田は2003年の日本アマで、苦しめられた記憶がある。
マッチプレーのゲーム方式は、それまで楽勝で敵をなぎ倒してきた甲斐だったが当時高3の池田とは「18番まで争った」。
最後に下して頂点に立ったが、準決勝で池田にひやりとさせられた思い出は、今でも心に残っている。
「あのときから大きなゴルフをする子だった。楽しみですね」。
これまた横尾と同様に月曜日にも渡米予定の甲斐だが、メジャー舞台のことはひとまず忘れ、目の前の決戦に夢中だ。
  • 最終9番の大だふりに苦笑しつつ「池田選手は手強い相手。頑張ります!」
  • 横尾も「どうせなら、良い結果を出してアメリカに行きたい」

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