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東建ホームメイトカップ 2010

深堀圭一郎が復帰戦

ツアーの人気者が、あえて“重責”を背負って帰ってきた。深堀圭一郎が、この2010年の開幕戦で復帰第1戦を迎える。

長期の戦線離脱を余儀なくされたのは、昨年9月だ。
かねてより痛みに苦しんできた左足の足底筋膜炎が、限界を越えた。
フジサンケイクラシックの初日に途中棄権。
そのあともいっこうに回復の見込みはなく、「いったん”ロープの外”に出ざるを得なかった」。そのままシーズンを棒に振った。

懸命の治療につとめながら、若手の活躍に目を見張った。
その一方で、自分と同世代の選手たちの気迫のこもったプレーの数々にも感銘を受けた。

昨年の最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」で国内では10年ぶりのツアー通算10勝目を飾った大親友の丸山茂樹を代表する40代の選手たち。
「自分たちも、負けずにツアーを盛り上げるという気持ちに溢れていたと思う」。
それは、療養中のテレビ観戦でも十分に伝わってきた。
同時に「自分も早くあそこに戻りたい気持ちが強くなった」という。

足は100%完治とは、まだ言えない。
一番の懸念は連戦が続いたときだ。
歩行時間が長くなればなるほど負担が大きくなる。
患部にテーピングを巻いたり、メーカーの厚意で特注シューズを製作してもらったり。
怪我と上手く付き合っていく方法を模索する日々がしばらくは続くだろう。

今季は、時別保障制度の適用を受けての復帰となる。
昨年9月までに稼いだ593万9571円と、今季出場可能な10試合の獲得賞金を合わせた金額が、昨年のシード権のボーダーラインとなった73位(横田真一)の賞金1175万7208円に到達できれば、今季の出場権が取り戻せる。

けっしてたやすいことではない。
そればかりか今年は2007年以来、2度目の会長職に復帰した。
ただでさえ不安定な年の再登板に、“本業”と合わせて「僕もツアーを盛り上げたい」という強い覚悟のほどがにじみ出る。

「怪我の間に支えてくださったたくさんの人たちに感謝しながら、精一杯に良いプレーを見せられたら・・・・・・!!」。

だがあいにく、開幕ダッシュは苦手だ。徐々にペースを上げていくタイプ。
その傾向は本人も重々承知しており、「今週、ここでどうこうではなくて、最初の3試合くらいまではゲーム感を取り戻す感じでやりたい」と冷静さも忘れない。

「一番の目標は1年間、痛みも出ずに、(最終戦の日本)シリーズ(JTカップ)までプレーすること。その中で2005年以来、遠ざかっている優勝のチャンスが掴めればいい」。
新・選手会長の2010年に注目だ。

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