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東建ホームメイトカップ 2010

広田悟は開幕戦の2位タイに「赤飯でも食べます」

この日最終日は最終組の、7つも前の組でプレー。通算1アンダーにして、広田がいち早くホールアウトしたころには小田孔明はまだ、ようやく11番ホールを終えたところだった。

約2時間を経たのちに挑んだプレーオフ。
この日は、真冬のような寒さの予選ラウンドとはうって変わってポカポカ陽気に、体が冷えたり、硬くなったりというようなことはなかったが、ひとつ気持ちの持っていきようが難しかった。

「モチベーションを、どう持続させればいいのか」。
プレーオフに備えて練習をしていても、どこか身が入らない。ゲーム展開を気にかけながら、「相手のミスを待っている自分がいたりして。こりゃダメだ、と」。
待ちに待った甲斐あって、18番ホールを舞台に行われたサドンデスのプレーオフにこそ臨んだものの、結局2ホール目の第2打を池に入れ、早々に撤退するしかなかった。

「でも、まあ開幕戦でこの成績に、明日は赤飯でも食べます」。

荒天と極度の冷え込みと、強風に見舞われた4日間は、このオフの成果を実感するのに十分だった。
今年も参加した片山晋呉“主催”の宮崎合宿。
片山は、いつも親切丁寧に練習法やスイングの基礎を教えてくれるが、賞金王の理論はレベルを超えていて、いまいち理解しきれないことが多かった。

だが“7年目”の今年は、「それがようやく分かってきた」のだという。
「晋呉さんが言おうとしていることは、すべてにつながっているんだ、と」。
さらに、別の週には伊澤利光の合宿にも参加したのだが、言葉は違えどやっぱり伊澤も片山と、「同じことを言っている」と実感できた。
「それをやっていれば、今年戦っていけるのではないか」と、ひそかな期待を胸に臨んだ今季初戦で確信を持つことが出来た。

歴代の賞金王たちから受けた助言はもちろん、「企業秘密」とうかつに明かしたりはしなかったが、「今週のような風の強い日に、以前のように球が散るようではスコアにならなかったと思う」。
“金言”は、確かに身になっていると実感できた1週間。
「でも、それだって1試合でぶっつぶされることもあるから。これを持続していけるようにしたい」。さっそく実り多き開幕戦となったようだ。

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