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VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント 2010

谷原秀人が「だんだん得意になってきました」

2002年のデビュー年は、この「VanaH杯KBCオーガスタ」が嫌でたまらなかった。今となっては、ツアーで唯一の高麗グリーン。目の強い芝質は、どんなに入念にラインを読んで、タッチを合わせても入らない。
初出場から2年連続の予選落ちを食らい、すっかり苦手意識がしみついた。

以来、長く攻略法に頭を悩ませてきたが、3年前にようやく達観した。「高麗でラインは、読んじゃだめ。芝目と、パッと見だけを意識して、だいたいで打っていく」。
悟りを開いて以来、2008年から11位、昨年は4位と徐々に順位を上げて「高麗も、だんだん得意になってきました」と、自信も深まりつつある。

予選最終日にあたるこの日2日目も「プレッシャーはかけらも感じず」。
同組の上井邦浩と「ワイワイ言いながら、リラックスして回ってた」。
自身9個目の勝ち星は、2008年から見放されたままだがもともと、思い悩むたちではない。
今年は、トップ10入りが3回あるが、「最近、上のほうで予選通過していないですし」と淡々と「こういうのは順番が必要なので」。
徐々にV争いに体を慣らしていく構えだ。

マイペースを貫きながら、その自覚も忘れない。
今年32歳。まだまだ元気な40代と、勢いのある10代、20代に挟まれて、いまひとつ元気がないといわれているのが30代。

今年32歳は、この日の4アンダーのカットラインに目を丸くして、「自分が思っているイメージより、今のツアーは1打、2打はレベルが高い。その中で、自分も頑張りたい、という気持ちはもちろんあります」。
18歳にも、負けてはいられない。



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