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VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント 2010

石川遼は「諦めない」

8アンダーを出して、単独首位に躍り出た前日2日目とは一転、ムービングデーの3日目はいまひとつ伸び悩み、ついにのみ込まれた。

代わりにトップに躍り出たのは同組の上井邦浩。
3日目のリーダーは、8番ホールで今週、2度目のホールインワン。
通算14アンダーで、並ばれた瞬間。

「これが最終日なら、追いつかれたな、という気持ちになったと思いますがまだ3日目。そういう気持ちはゼロでした。同伴競技者として、ただ嬉しかった」と振り返る。

上井に冗談を言う余裕もあった。
「同じホールで2度もホールインワンなんて、上井さんが勝つんじゃないですか?」と本人を笑わせたあとで、「でも僕は、それを止められるように頑張りますよ」と付け加えることも、忘れなかった。

確かに一度ならず、2度も奇跡を起こして単独首位に躍り出た上井に、いまは分がある、との思いは変わらない。
「かといって、僕も諦めない」。
自身は5位タイに沈んだが、「ラッキーだったのは、思ったよりも、他の選手が伸びなかったこと」。
首位との差もたった2つ。
「このコースでは、あってないようなものだと、自分に都合良く考えることが出来ます」。
ゴルフの内容だって悪くはない。
ゴルフ漫画でも、多いのは逆転Vというシチュエーション。
「だから昔から、それが一番かっこいいと思っていた」という勝ち方で、1打足りずにプレーオフに進めなかった昨年大会のリベンジをかなえてみせる。

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