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ゴルフ日本シリーズJTカップ 1999
「こうなったら、賞金王も取らないと」細川和彦優勝インタビュー
今週は4日間、ずっと同じゴルフが貫きとおせました。ピンを狙わずに、優しい方へ乗せるよう心がけたんです。そしてスイングのリズムは極力ゆっくり。これまで優勝争いに敗れたときの自分のプレーをビデオで見なおしたら、全部、スイングのリズムが早くなっていて、いつもピンしか狙っていない。そして、スイングのリズムが早くなっているときはパットのストロークも同じに早くなっているんです。それに、クラブの重みが感じられないくらい力が入っていて。それでこれまで負けることが多かったんだと反省しました。
今週は、4日間ともゆっくりとしたスイングで打てたし、クラブの重さを感じる振り方ができていた。打ち急ぐこともなかったし、17番ホールのセカンドショットも、ピンの真中にうっておけばいい、という考え方で無理することもなかった。
それが今回の結果につながったと思う。
スタートしたときは追う立場だったから、優勝なんて意識せず、『ダメで元々、なんとか伊沢さんについていこう』と、思ってプレーしました。今思うと、初日の貯金が効いたかな。今週は、これまで勝った中で1番、落ちついてプレーできたような気がします。
この大会で勝って、23日(婚約者の戸塚玉枝さんとの結婚式)を迎えたいと思っていたから…うれしいね。こうなったら、来週(最終戦の沖縄オープン)も頑張って、賞金王(現在賞金ランク2位)も取って、今年を締めくくりたいな。来週も優勝する気で行かないとダメだね。
(賞金ランク1位の尾崎)直道さんとは今週、その話ばっかり。
『ホソは最終戦行くのか?』って聞かれて『ハイ行きます』って言ったら、『よし、じゃあオレも行く』って。そんな話しばっかりしていたような気がしますね。 直道さんの、『下にいる子たちもオレについて来いよ』という気持ちはひしひしと感じます。みんなでツアーを面白くしようって、いつも言ってる。
この大会で5年シードが取れたから、今度は米ツアーを目指したい。ダメ元で、出れる(アメリカの)試合は全部出て、いろんなを経験したい。
直道さんからはいつも『1年じゃ結果は出ない。ホテルの手配や食事、言葉になれるまでに3年、4年はかかるんだ』って聞いています。ボクも腰を落ちつけて、もっと自分のゴルフを磨きたいと思っています」