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VanaH杯KBCオーガスタ 2009
手嶋が、小田が…!! 県勢が発奮
「無駄に練習すると、かえって感覚を失う」と言ってはばからないベテランは、妻の直子さんと昨年から新居を構えた藤崎の自宅で3週間、「ぼーっとしていました」。
今大会は、2006年に当時名称のアンダーアーマーKBCオーガスタで優勝しており、相性は抜群だ。
向こうの縁にぶつけるくらい、強気のストロークが身上の選手は特に、ツアーでは唯一となった芝目にクセがある高麗グリーンにめっぽう強い。
初日は石川遼とのラウンドに「どうしよう、注目の組で緊張しますね。きっと(遼くんには)負けちゃいますね」と17歳を相手にビビって見せたが、ひとたびコースに出たら、その集中力は半端ではない。
「去年よりも調子は良い感じで来ているので、頑張ります」と、地元での大会2勝目に色気を見せた。
そして小田孔明は、昨年のカシオワールドオープンと、今年は開幕戦の「東建ホームメイトカップ」でさっそくツアー2勝目を飾り、ひと回りもふた回りも大きくなって、地元に帰ってきた。
今大会は連日30度を超える、真夏のトーナメントとして定着しているが、「超暑いか超寒いの試合が僕は好きなんです。だって普通に気候の良いときは、みんなが良いじゃないですか。そうじゃなくて、みんながバテているときに、頑張るのがいいんです」。
今年はシーズンが始まる前から「夢はデッカイほうがいい」と言い、「初の賞金王獲り」を公言している。
開幕戦Vに、一気に現実味を帯びたが、初挑戦の全英オープンのあと、やや低迷が続いている。
「イギリスと、日本じゃ全然コースの攻め方が違うのに、帰ってきてからもずっと引きずってしまったんです。それで、うまく結果が出せなくて……」。
しかし「メジャーの後遺症」もそろそろ取れて、「もう大丈夫」と、手応えも戻ってきた。
「ここらで復活しますよ」。
地元開催の今大会を契機に、再び賞金レースに名を連ねる算段だ。