最年長は、手嶋多一(てしま・たいち)の54歳。
レギュラーツアーは2018年に、賞金シードを陥落してから復帰はまだ実現していないが、今週は推薦をいただき今季初出場。
久々に出てくればこのとおり、スタッフさんから引っ張りだこだ。
「野球のボールよりも飛びますよ!」と、同社ボールを宣伝し、「ゲキ軽でめちゃくちゃ歩きやすい!」と、同社シューズをピーアール。
ベテランの存在感は、昔も今もピカイチだ。
大会初出場の2003年から今年でちょうど20年。
数ある思い出の中でも、語り草は2015年だ⇒手嶋多一が29年ぶりのホストV、22年越しの恩返し
1986年の中嶋常幸以来となる22年ぶりのホストVを達成。
誰より喜んでくださったのが水野明人・社長でその年、セントアンドリュースで行われた「全英オープン」にも共に遠征。
「練習場でね、手嶋くんが『社長、打ってみてくださいよ』って、クラブを渡すもんだから・・・」と、所属プロのすすめで所属プロの社長が渾身ショット。
大ダフリをしたそうだが、「ギャラリーのみなさんは大喜びで。すごく拍手をしてくださったんです。嬉しかったなあ・・・」。
「楽しかったですね」と、手嶋も笑顔で相づちを打った。
夕方4時にスタートして、やっと夜9時に上がった予選ラウンドはキツかったが、なににも代えがたい経験をした。
「また行こうよ」と、水野社長。
「何言ってんですか。全英は全英でも今の僕は“全英シニア”もどうか、という・・・」と、笑いながら手を振ったが、「全英オープン」の予選を兼ねる今大会で、手嶋のあと聖地を踏んだミズノ勢は2018年の小林正則ひとりだけという現状は、確かに寂しい。
「今年はなんとか、若い子に通ってもらって・・・」と、手嶋は後進に期待を寄せたが、「いやいや・・・手嶋くんもぜひ一緒に」。
ガンとして諦めない水野社長に、苦笑していた。