前大会のデサントクラシックで、２位につけながらの２日目の予選落ちが「本当にショックだったんです」と、鈴木は繰り返した。
だから、今大会の初日でも２位につけたとき、「絶対に予選通過したいんです」と力を込めていた。
だが、終ってみれば、予選通過どころか一時は首位の直道に１打差にまで迫る勢い。
Ｖ争いを演じて単独２位に入る大健闘だ。
「新しい『鈴木亨』がつかめた気がする」と上気した。
ゴルフの調子はよくないという。
だが、「それでも１打１打、気持ちが変わらないで（萎えることなく）（スコアを）積み重ねていくことができた。
ボクは気持ちが弱くて、ミスしたりすると『なんでこんなことしちゃうんだ』と罪悪感にさいなまれてしまうタイプ。
でも、ひとつひとつ気持ちを切り替えて、ミスを乗り越えていくのがゴルフですからね。
それが、この試合で実践できた気がします。精神的に大人になれた」（鈴木）。
ホンネは、もちろん「勝ちたかった」という。
だが、「上が実力者の直道さん、そんなに甘くはないですね」。
ひとまず、初日のポジションをキープして、今季最高順位で大会を終えることができた。後は優勝あるのみ！

• 鈴木 亨