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日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯 2011

3位タイの宮瀬博文は「貪欲にやりたい」

特に午前中は、大雨に見舞われたこの日初日。ティショットでドライバーを握ったのは3ホールだけ。「曲げたらノーチャンス」とも言われるここ小野東洋ゴルフ倶楽部で、ベテランの頭脳プレーが光った。
「今日は、ラフに入れたのも2ホールくらい」。
やはりクリークを握り、まずはきっちりとフェアウェーをキープした1番では、残り120ヤードの第2打を、52度のウェッジで直接入れてイーグルもあった。

ボギーは3パットの12番だけで、ほぼノーミスの67。
このオフは、「球打ちをいっぱいした」と言い、「成績は別としてね」と笑いつつ、「開幕から調子はずっと良いんです」。今季4試合目は、この大事な公式戦で、ようやくその兆しを形に出来た。

79回目を迎えた伝統の一戦は、「やっぱり、特別な意識がある」という。
その言葉には、単にメジャーへの憧れだけではない。年齢を重ねてきたものだけが感じる、ある思いがある。

今年40歳。「自分はこの先、あと何年ツアーでやれるのだろう」。石川遼が出現するまでは、初シードの史上最年少記録(92年、21歳)を持っていた選手も、いよいよ残りのゴルフ人生を、指折り数える年齢にさしかかっている。

このプロ日本一決定戦も、「あと10回、出られたら万々歳」などと、自然とそんな謙虚な気持ちになっている。
「1年でも長く、こういう場所でゴルフをやっていたい」。
体力面は、日頃の鍛錬の成果でまださほど懸念はないが、そんな切実な願いが「年々難しくなってきた」と痛感している「気持ちの維持」に、一役買っている。

昨年優勝の谷口徹や、今年41歳にして初のマスターズに挑んだ藤田寛之の活躍も原動力。「谷口さんや藤田さんを見ていると、自分もやんなきゃ、頑張んなきゃ、と」。
一見、淡々とプレーする選手だが、実は胸に秘めたものは相当熱い。
「・・・貪欲になってやりたいな」。
今年最初の大一番に、気合が入っている。


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