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ジャンボ尾崎を目標に…!!
今年新たに契約を結び、午前の部に登場した川原のぞみは、一昨年前に賞金ランキングによるシード落ちを喫し、昨年はほとんど試合に出られなかった。
「レギュラーツアーに戻りたい一心で、何の計画もなく、ただがむしゃらにやってしまった。考えが甘かった」。反省して今年は一念発起。
2週前から千葉のジャンボ邸に通い始めた。思い切ってその門を叩いたら「来るのが遅い、と…」。一喝されて縮み上がったが、それが逆にありがたかった。
短いクラブでソフトボールを打つなど、伝授された練習方法は、原点回帰に大いに役立っている。
「本当に、良くしていただいてるんでね…」。
ジャンボの恩に報いるためにも、本名の「希」から「のぞみ」に登録名を変更した今季はまず、主戦場のチャレンジトーナメントで3勝以上を挙げて、来季こそレギュラーツアーに復帰することが目標だ。
昨年、わずか8万円差でシード落ちを喫した立山光広もまたしかりだ。
「“そういえばこのホールで前にダボやトリを打ったな”とか…悪いことばかりが頭をよぎって萎縮してしまう」と本人も言うように、立山の場合は究極のマイナス思考が災いしているようだが午後の部で、ジャンボのトークショーに同席した際に一喝された。
最近、テレビで見た“心の残る言葉”としてソフトボール日本代表の上野由岐子選手のスピーチを引き合いに出して、「彼女が言っていたんだ。“人に負けるのはまだいい。恥ずかしいのは弱い自分に負けること”。そういう姿勢こそ、いまの立山には必要なことだよ」。
ジャンボに言われて、さすがの“番長”もぐうの音も出ない。
「ジャンボさんには反論できない」。
頭を垂れて、「今年はシーズンが終わったときに、ジャンボさんに“よく頑張ったな”と言われるように頑張りたい」。
ジェット尾崎は今年、ジャンボと同じクラブメーカーと契約を結んで「心機一転」。
兄とともに登場した午後の部のトークショーで、2000年以来のツアー通算16勝目を狙うと公言。
しかも、ただの16勝ではない。
照準は、「9月以降のレギュラートーナメント」だ。
そのココロは、「アニキの最年長優勝記録の更新」だ。
2002年の全日空オープン(現・ANAオープン)でジャンボが達成した55歳と7ヶ月を塗り替える。
1954年1月9日生まれのジェットなら、9月以降ならばそれもかなう。
「やっぱりね、そこを照準に今年はやりたいなっ、と」。
実の弟にとってだけではない。どの世代の選手にとっても今なお、ジャンボが数々打ち立ててきた前人未踏の記録は目標であり、超えるべき壁なのだ……!!