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「第1回谷原秀人ジュニアクラシック」開催
その前日まで、小樽カントリー倶楽部でのサン・クロレラ クラシックに出場。惜しくも連覇達成とはならなかったが、最後まで激戦を繰り広げて5位につけた。
最終日は北海道からいちど都内の自宅へ戻り、当日の朝に広島へ入るというハードスケジュールにも、「子どもたちを見ていたら元気になるし、一緒にやっていて楽しい」と疲れも見せず、手取り足取りの熱血指導を行った。
「ジュニアの為に何か出来れば」との思いから、オフシーズンに設立された「谷原秀人ジュニアファンデーション」。
その一環としてこの大会も、当初は今年3月に開催される予定だったが、初出場のマスターズと日程が重なって延期せざるをえなかった。
改めて今回は、昨年12月に地元・尾道市にスナッグゴルフセットを寄贈した経緯などから、開催の運びとなった。
練習グリーンでのレッスン会は炎天下のもと、午後2時からスタート。
今か今かとプロの登場を待ちわびていた子供たちが、われ先に駆け寄ってきた。
まとわりつく子供たちに、谷原も目線が合うよう腰をかがめ気さくに話しかける。
おもむろにピンの前後30センチにティを立てて、子供たちに課題を出す。
「このティの間を越えて打っちゃった子は、家に帰ったら1時間のパッティング練習だぞー!」。
ゲーム感覚で距離感をつかむ、とっておきの練習法。
まずはゴルフというスポーツを楽しんでもらうことがその狙いだ。
これにすっかりハマった子供たちは「あ〜! もう3時間になっちゃった」などと悔しそうに話しながらもう一度チャレンジと、再び列の最後尾へ並ぶ。
そんな楽しいパター練習でひとしきり盛り上がったあと、次はいよいよ打撃練習場へと移動だ。
「すごいうまいなぁー、なんでそんなにまっすぐ飛ぶんだよ!」と谷原にベタ誉めされて、はじめは緊張した面持の子供たちも、すぐにいつもの調子を取り戻す。
たちまち目の色が輝き出す。
そうなると、ますます谷原にも熱が入る。
汗で背中にべったりと張り付いたシャツもいとわない。
ひとりひとりが上手に打てるまで子供たちのそばを離れず、ついに夕立が降り出してもレッスンを続けたのだった。