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長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップ 2010

暫定2位タイの薗田峻輔

セントアンドリュースで目に焼き付けた残像が、心の支えだ。先週は、初挑戦の全英オープン。予選落ちして帰国したが、「あの経験が自信になった」と薗田は言う。

風のメッカ、スコットランドで連日の強風は、特にグリーン上で手こずった。「カップの近く、何センチかで勢いをなくしたボールが風に押されて入らない」。
同組の選手にさえ気の毒がられるほどの外れ方をしたホールがいくつもあった。

「悔しかったけど、でも自信を無くしたわけじゃない」。
打ちのめされて、強くなった。

憧れの選手を目前にして、その気にもなった。
たまたま練習場で見かけたタイガー・ウッズや、3日目におしのびでコースに出向いて残りの4ホールを観戦した豪州のアダム・スコット。
いつも、レッスン書やテレビを通じ、イメージを膨らませていたお手本が、そこにいた。
その瞬間は、ただのいちファンの視線になった。
「2人とも思ったとおり。理想のスイングをしていた。生の迫力。今でも感動とともに、よみがえってくる。今週は、あのイメージを取り入れながらプレーをしている」。

先週は地元の大ギャラリーも、圧巻だった。
特に最終日の18番は、「4日間を闘い抜いて、ここに帰ってきた選手は誰でも大きな拍手で迎えてくれる温かい雰囲気。いつか、僕もここに立てる選手になりたい」。

聖地で芽生えた目標が、今の薗田のモチベーションだ。

この日2日目は早朝3時に起きて、日没サスペンデッドとなっていた前日初日の残り10ホールを消化。続く第2ラウンドと合わせて28ホールは「長かったから。頭が凄く混乱している」と、長丁場にプレーを振り返るのもひと苦労だったが、かといって遠征の疲れはまったく見られない。

20歳の若さは時差ボケも、帰路の飛行機の中で爆睡してすっかり解消。
「寝過ぎてその日の夜は、かえって寝られなかったほど」。
その反動で、この日の28ホール目は、18番のパー5も右から2.5メートルのバーディ締めで、元気いっぱい。優勝争いに加わった。

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