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久保谷健一 『日本人としてとても悔しい』

「何とかしたかったんだけど、どうにもしようが無かった。」

「ボク自身はそんなに悔しくないんだけど、第三者的に、客観的に見ると、日本人としてとても悔しい。非常に悔しい。日本人選手として背負っているものはあったし、期待してくれていることも良くわかっていた。だからこそ何とかしたかった。」
ターンベリーに入ってから、どの選手よりもドライビングレンジで、パッティンググリーンで黙々と練習をしていた久保谷。今まで口に出して言うことはなかったが、“何とか期待に応えたい”という想いがそうさせていたのだろう。

「本当は日本人選手が何人か予選通過して、ボクのことはそっとしておいて欲しかったんだけどね。。。世界中の人達に“日本人は弱い”って思われてしまったことが本当に悔しいよ。」

「全英オープンとしては、今年はどちらかというと易しいコースだったのかもしれないけど、でもこの風が吹くとやっぱり難しい。特に(海から吹きつける)左から右の風が吹くと相当難しい。今回出場した他の世界ランカーの選手達も、そう感じているんじゃないかな。」
最終日のこの日も天候は晴れ。しかし例によって海からの重い風が吹きつけていた。

今回の全英オープンを4日間戦い終えての感想を求められ、「全英オープンなら、メジャーに来ても何とか戦うことができると思えたことが収穫。このコースに限って言えば、高い球を打つとか低い球を打つとかではなく、多少の我慢ができれば戦うことが出来るコース。」

「もし来れることならまた来たい。もう一回くらい来れるチャンスはあるかなぁ。。。」
久保谷はそうやってまた遠慮気味に話をしたが、内に秘めた思いは相当強いはず。
今回の悔しさを、来年また必ず晴らしに来るはずだ。

ジャパンゴルフツアーのツアーメンバーとしての責任を、彼は十分果たしてくれた。
久保谷の責任感の強さを見ることができた1週間だった。 

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