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ダンロップフェニックストーナメント 2009

久保谷健一は「甘えがなくやれる」

この日3日目は「一度は死んだ」。2番で大きく左に曲げてから、「何がなんだか分からなくなった」。懸命に立て直そうと試みるがうまくいかない。
4番で、とうとう左奧の林に打ち込みボギーが先行した。

さらに6番が「ひどかった」。
ショットのみならず、「たまに思い切り引っかけをやる」と不安を抱えていたグリーン上でやらかした。
最初の10メートルを2メートルもオーバー。返しで80センチを残し、これを外してなんと4パットのダブルボギーのあとに、8番でもまたボギーだ。

40を打って、折り返した後半。「もう前半でこれだけやっちゃったんだから……」。開き直って「生き返った」。
無理に取り返そうとするのではなく、「せめて明日に向けて、何かつかんでおきたい」と謙虚に奪った4アンダーだ。

10番、14番、15番ではいずれも2メートル前後のパーパットをしのいだことで、「ご褒美が来た」。
最終18番は、284ヤードからスプーンでカラーに乗せた10メートルをパターでねじ込みイーグルフィニッシュ。
最終日最終組は、招待外国人選手に挟まれてのラウンドになるが、望むところだ。

この日3日目は飲み仲間の平塚とのラウンドに、申し訳なさばかりが募った。
「前半は、僕が曲げてばっかりいるから逆に回りのリズムを悪くして。みんな引きずられたんだと思う」。
もうひとりの前田も伸び悩み、そのくせ自分だけ優勝争いに絡んでいるというやるせなさ。

「下手に知り合いと回ると、余計な気も遣ってしまう」。
朝の練習場では小山内護に言われた。
たまたま、平塚と少し離れた打席で打っていて、「おいおい、朝からもう火花かよ」。

「……全然、そんな気はなかったのに。回りに意識し合ってるんじゃないかという目で見られているような気がしてやりにくかった」と、振り返る。
だから、平塚と組が離れて内心少しホッとした。
「外国人選手とやるほうが、甘えがなくやれると思う」。
最終日こそひたすら勝ち負けだけにこだわって、戦うつもりだ。

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