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フジサンケイクラシック 2009

久保谷健一「遼くんは遼くんで…」

後半のアウトコースで3連続バーディ。最初の4番パー3のチップインが「大きかった」という。次に待つ5番は501ヤードの長いパー4だ。難易度1位は平均スコア4.543。「僕は、パー5のつもりでやっている」という難ホールを前に、「貯金が欲しかった」。

しかし、ティショットはわずかにグリーンをこぼれた。ボールは短く刈り込まれた野芝にすっぽりと埋まっており、「高麗芝と違って、普段のアプローチでは、距離感が合わない」。本来ならウェッジを使う場面で、久保谷は迷わず9番アイアンで転がして、バーディを奪った。

「それが、5番、6番のバーディにつながった」という。

昨年のサン・クロレラ クラシックから23試合で続いてきた連続予選通過記録は先週のバナH杯KBCオーガスタでとうとう途切れたが、それでかえって吹っ切れた。

「カットラインに縛り付けられていた」というゴルフはたちまち、「上を見ながらやるゴルフ」へ。ツアー通算5勝目を視野に入れた途端、その翌週にさっそく優勝争いに加わった。

石川遼と1打差の単独2位は、3日目に同組にも超・マイペース人間は動じない。
「僕は、バーディを取るというよりも、いつもボギーを打たないことを目標にしている」と、17歳とは攻め方も正反対の37歳は、「彼は彼でのびのびと、適当にガンガン伸ばしてもらって僕は、明日もボギーを出来るだけ少なく出来るようにやります」と悪びれることもなく言いきった。

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