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WGCブリヂストン招待初日

世界ゴルフ選手権「ブリヂストンインビテーショナル」は1日木曜日に米オハイオ州アクロンのファイアストーンCCで開幕。3人の日本勢は、今年の「日本ゴルフツアー選手権 Shishido Hills」でツアー初優勝をあげた小平智が踏ん張った。
「とてもパープレーで回れるとは思っていなかったんで」と本人も驚く70で回って、「今日はパットが良かった」と、アイアンショットの距離感がいまひとつだった分、小技でしのげたという。

先月の全英オープン。自身初のメジャー舞台の経験を随所に生かした。「今回はあまり緊張しなかった」と言えるのも、リンクスコースでの免疫があったから。「楽しみのほうが大きかった」と、弾む思いでティーグラウンドに立てたことも良かった。
それだからこそ、「明日は、60台を目指して頑張ります」と、前向きな目標も出て来る。

45歳のベテランはしかし、出遅れた。「ここは本当に距離が長いんで」と、ほとんどチャンスにもつけられず、「4番、5番やユーティリティアイアンで狙っていくのは、至難の業」と、谷口徹はお手上げモードだ。結局、バーディもひとつも獲れないまま。75を打ち、大きく出遅れ「厳しい」と、何度も口にしたがまだ初日。「あと3日あるんで。アグレッシブに攻めていければ」と今大会は予選落ちがないだけに、懸命に気持ちを切り替えていた。

そして、松山英樹だ。初日はいよいよあのウッズとの初ラウンドにも「意外と緊張しなかった」と、ここでもまた大物ぶりを発揮したのは良かったが、気持ちにゴルフがついて来ない。

前半のインコースこそ、「タイガーに引っ張られた」と、バーディ2つで折り返したが、「最後は今の自分の調子、そのまま」。上がりの6番、8番でボギーの後、いよいよ9番ではショットを大きく曲げて、ダブルボギーの最終ホールに「最初はたまたま真っ直ぐ行っていたショットも、最後のほうは崩れてきた」と、耐えきれなかった。
「グリーン回りも全然ダメ」。ウッズの飛距離や精度。そして何より小技の巧みさ。「でも僕は、グリーン外すとすぐボギーにしちゃう。ショートゲームの大切さが今日のラウンドでさらによくわかった」。どこを取っても非の打ち所のないウッズのゴルフと比べるにつけても改めて、「自分とは差があるなと思うし、もっともっと練習しないとダメ」と、この日は2オーバーにも反省しきりの1日となった。

「すごいプレーを見させてもらって、自分もそこまでいかないと、と思わせてもらった」という日本の怪物ルーキー。そんな松山に、ウッズからメッセージ。「彼にはとても可能性のあることを感じた。コースで何をしたら良いのかを十分わかっていたし、これからもっと経験してゲームを形にしていくだろう」。
もう1日、チャンスはある。「明日も、ウッズと一緒のラウンド、明日は良いプレーができたらいい」。2日目こそ本領発揮で世界1位をうならせたい。

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