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ブリヂストンオープン 2009
石川遼がWGCへの参戦を表明
10月のコカ・コーラ東海クラシックで今季4勝目をあげて、権利を獲得してからというもの、逡巡が続いていた。
賞金総額700万ドルは、日本円にして約6億7000万円。
しかも予選落ちがなく、今大会の獲得賞金は日本ツアーの賞金ランキングにも加算されるため、賞金レースを争う石川にもメリットは大きい。
それは別としても伸び盛りの18歳にとって、世界舞台への挑戦は願ってもないチャンスだ。
しかし、手放しで旅立てない理由は、ちょうどその週に、日本で自身のホスト大会最終戦が控えていることだった。
トヨタ自動車とスポンサー契約を結ぶ石川にとって、今年第2回を迎える「The Championship by LEXUS」は、簡単に欠場出来ない大切な大会だった。
「トヨタさんから、ぜひ頑張ってきてと言っていただいて。気持ちよく出場できる環境をつくってくださったことには心から感謝したい」と、石川。
「限られた選手しか出場できないレベルの高い大会で、どこまで出来るか楽しみ」と、今から胸を躍らせる。
2週前のプレジデンツカップでしのぎを削ったライバルや、チームメイトたちとの再会も、またモチベーションを上げてくれる好材料だ。
また、この日水曜日のプロアマ戦は、ブリヂストンオープン恒例の“練習ラウンドウォッチング”でギャラリーに開放しており、本戦前日から2592人のギャラリーが駆け付けた。
石川の組はまるで、週末さながらのにぎわいを見せて、「毎週、予選通過するかぎりぎりのところで支えてもらっているギャラリーのみなさんに、今週は水曜日からあれだけ注目してもらって気が引き締まりました」と、これまた石川のやる気をますますあおった。
再び世界への挑戦まで、今大会を含めてあと2戦。
これ以上ない手土産を持って、心おきなく旅立ちたい。
※世界ゴルフ選手権「HSBCチャンピオンズ」には石川のほかに現在、片山晋呉と丸山大輔が出場権を持っています。
※今年から、このブリヂストンオープンの優勝者には世界ゴルフ選手権「ブリヂストンインビテーショナル」の出場権が与えられることになりました。
ここ袖ヶ浦から、またひとり世界舞台に飛び立ちます。