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社団法人日本ゴルフツアー機構 会長 小泉直より新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。
皆様には平素より、私たち日本ゴルフツアー機構ならびに弊機構が主催、主管いたしますジャパンゴルフツアーに格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

昨年は、シーズン開幕の約1ヶ月前に東日本大震災が発生。日本全体に甚大な被害をもたらし、そして大変多くの犠牲者を出したことは、我々はもとより、日本国民が心を痛める出来事となりました。
“男子ゴルフ界として何をすべきか”。シーズンを開幕して良いものかどうか、大変悩みました。しかしながら、今こそ、選手、JGT0、主催者、関係者のすべてが一体となって、愛する日本のために、困難に立ち向かう強い心を持って、ゴルフトーナメントを通じて明るい話題と元気を提供しようという方向性を出し、『今、日本のために』のスローガンのもと、2011年のシーズンを開幕させました。
開幕戦の東建ホームメイトカップでは、『東日本大震災チャリティゴルフトーナメント』と銘打って開催。我々の不安をよそに、大変多くのギャラリーの方々にお集まりいただきました。その後の各トーナメントにおきましても、大会として多くの義援金を拠出していただき、また義援金活動を通じてギャラリーの皆さまの多くの善意をお預かりいたしました。

昨シーズンのトーナメントを振り返りますと、開幕戦を高山忠洋選手が制覇。高山選手はシーズン終盤のカシオワールドオープンでも優勝し、2011年の賞金ランキングは自身最高位となる2位となり、大躍進を遂げました。
6月、私どもが主催いたします「日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills」では、日本参戦2年目のJ・B・パク選手が初優勝。J・B・パク選手はこの優勝を足がかりに、2011年の年間最優秀新人賞となりました。
8月に開催されましたVanaH杯KBCオーガスタでは、こちらも日本ツアーに本格参戦して2年目となる裵相文選手が優勝。裵選手は、その後もコカ・コーラ東海クラシック、日本オープンと、年間3勝を達成。シーズンを通しても、19試合出場のうち10位以内が9回と、抜群の安定感を見せ、見事に2011年の賞金王になると同時に、最優秀選手にも選出されました。
シーズン終盤戦の三井住友VISA太平洋マスターズでは、アマチュアの松山英樹選手が、ツアートーナメントでは史上3人目となるアマチュアでの優勝という快挙を達成しましたことは、記憶に新しい出来事です。

今年度、国内では25試合のツアートーナメント(2011年度末時点)を開催させていただく予定ですが、先行きが見えない昨今の世界的な経済不況の中、どのような問題点が発生するのか分かり兼ねる点もございます。
しかしながら、昨年と同数のトーナメントを開催できますのも、主催者、特別協賛者をはじめとした関係各位、マスコミ各位、大会を支えていただいているボランティアの方々、そして全国のゴルフファンの皆様のご理解とご支援の賜物と心より御礼申し上げます。

さて、私たち日本ゴルフツアー機構は、今年度も更なるゴルフ界の発展と社会貢献に邁進すると同時に、様々な改革に取り組みます。特に、世界6大ツアーで構成される『インターナショナル・フェデレーション』の一員として、世界の各ツアーとの積極的な交流を深めて参ります。今や世界のゴルフツアーは『ワンワールドの時代』であると考えております。特に近年のアジアにおけるゴルフの発展は目覚ましく、数年前まで欧米一辺倒だったゴルフの軸足がアジアに移りつつあります。
そのようなゴルフを取り巻く世界情勢の中、海外、特にアジアとの関係強化を目的として、年内に共同開催トーナメントを開催する計画があり、近々に詳細を発表できる見通しとなっております。

近年、企業の社会的責任も非常に重要になってきております。数年前より取り組みを始めたアンチ・ドーピング活動やエコ活動等を引き続き推進するとともに、警視庁や国税庁などからの協力を仰ぎ、ツアープレーヤーが適切な社会生活を送るにあたっての教育、指導もおこなって参ります。

最後になりましたが、役職員一同、ツアーメンバー共々、トーナメントの活性化に取り組んで参りますので、皆様方の温かいご声援を頂戴できれば幸いに存じます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

社団法人日本ゴルフツアー機構
会 長   小泉 直

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